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松陰高等学校 みなとみらい学習センター
2022年02月16日
1年間の集大成となる2021年度プレゼン大会を開催(神奈川県・通信制高校)
松陰高校みなとみらい学習センター(神奈川県横浜市)が1月29日(土)、横浜市技能文化会館で生徒によるプレゼン大会を開催しました。
みなとみらい学習センターは、松陰高校(本校:山口県岩国市)の全国にある学習センターの中でも、「世のな科」「社会人基礎力」をはじめとした日常生活の中での課題発見・解決授業に力を入れている学習拠点。学習センターでは毎年プレゼン大会が開催されており、それぞれのユニットが優勝を目指す過程で様々な刺激を受け生徒が成長しています。
同学習センターでは、学年に関係なく生徒が交流するための無学年制を取り、ユニットと呼ばれる少人数の学習グループで日々の活動を行っています。今回は、5つのユニットでのプレゼン大会となりました。
プレゼンは、プレゼンスキル部門、投資額部門の2部門で優勝が決まります。「制限時間」「話し方」「着眼点」「適切な資料活用」という4項目を5点満点で採点され、さらに審査員一人につき100万円の投資額が振り分けられ、その額も争われました。審査員は、松陰高校本校から松本聡理事長と湯山俊樹校長が務めたほか、みなとみらい学習センターの教職員、代表生徒、保護者、卒業生、外部関係者らも名を連ねました。なお、今大会の運営は、生徒主体で行われ、在校生が受付や会場設営を行ったほか、司会進行や撮影など卒業生が主体的にイキイキと動き運営していました。
今大会で各ユニットに課されたプレゼンテーマは「我々は○○を実現します」。それぞれのユニットが課題を探して論点を整理し、その解決策となる新事業を10分間で発表しました。生徒たちは、地方活性化やアプリを使った新しい防犯対策など、様々な視点で現代社会の問題点を考察し、新事業を提案。プレゼン発表後には、審査員からの質疑応答時間が設けられ、実現可能なものか、経営が成り立つのかなど、実社会の現状と照らし合わせた鋭い質問が投げかけられ、最終審査となりました。
プレゼンスキル部門では、「海洋プラスチック汚染ゼロ」を目指すために、海から回収したプラスチックごみを水素に変えるケミカルリサイクル事業“seaプロジェクト”を提案したユニットが2位と1点差という僅差で勝利。投資額部門は、「VIVA自然の遊び場」と題し、青少年の運動不足を解消するため横浜市にある野毛山公園にアスレチックを建設することを提案したユニットが優勝しました。投資額部門の優勝ユニットは、地域活性と野毛山公園に新たな客層を取り入れて収益を生み出すという2つを軸に考えられたプレゼンとなり、計775万円の投資額を獲得。いずれのユニットも事業内容に地域での利活用を盛り込むなど、実現に向けた構想が評価を得ました。また、優勝を逃したほかのユニットもプレゼンスキルがとても高く、素晴らしい発表ばかりとなりました。
湯山校長は各ユニットのプレゼンスキルの高さを評価するとともに、「社会の問題を見つけ事業を提案することも大切ですが、なぜそれがやりたいのかという思いをもっと投資家や顧客に訴えられると良いと思います」と講評。松本理事長は「投資家はお客様ではなく、対等なパートナーです。投資家が何を求めているのか、本当にお金だけを求めているのかを考えて提案することが大切です」と投資家に対するプレゼンのコツを開設。また「プレゼンのスケールを日本限定で考えるのではなく、グローバルな視点で提案することで規模や収益に大きな違いが出てきます」とアドバイスしました。各審査員の講評は、今回提案されたプレゼンの今後の展望につながるものとなり、生徒たちにとっての今後の人生やプレゼンスキルの糧となるものとなった様子でした。