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N高等学校・S高等学校
2023年06月09日
映画監督細田守氏らプロから直接指導! VR学園ドラマ制作に挑戦
6月1日(木)、N高等学校(本校:沖縄県うるま市)とS高等学校(茨城県つくば市)が新たにスタートしたプロジェクト「メタバース学園ドラマ制作プロジェクト~未来の学校生活をVR空間で描く~」のキックオフイベントを開催しました。
N/S高では、昨年9月からMeta日本法人Facebook Japanと連携して次世代XRクリエイター向け教育プログラム「Immersive Learning Academy」をスタート。AR(拡張現実)とVR(仮想現実)の最先端スキルを身につけられる同プログラムは、世界中で実施されており、日本では角川ドワンゴ学園で約1,200名の生徒が体験しています。
今回、その次世代XRクリエイター向け教育プログラムの一環で、生徒がVR空間で未来の学園生活を描いた5分間のドラマ制作に挑戦。特別講師として、日本を代表するアニメーション映画監督の細田守氏、バーチャル建築家の番匠カンナ氏、作家・演出家・俳優の山田由梨氏を迎え、VR技術に加えてコンセプトや脚本、撮影のスキルも含めて直接学んでいきます。
1日のキックオフイベントは2部に分けて開催。第1部では、Facebook Japan公共政策本部長の泉谷晃氏と学校法人角川ドワンゴ学園経験学習部の園利一郎部長からプロジェクトの背景や概要などが説明されました。
さらに、オンライン参加した細田監督と代表生徒のクロストークも行われました。細田監督は、「僕らにとっては未来的なことだけれど、N/S高の生徒はVRで授業を受けたり、コミュニケーションを取ることがリアルな体験として学園ドラマにつながります。彼らがVR学園生活のどこにリアルさを感じてドラマを作るのかを見たいです」と、本プロジェクトへの期待を話しました。そして、代表生徒として登壇した松尾さんは「メタバース上で学園ドラマを作るという新しいものを仲間たちと一緒に体験できることにワクワクしています」と、VR学園ドラマ作りへの思いを述べました。
続く第2部のキックオフセクションでは、特別講師3名に対し、プロジェクト参加生徒が事前に行われたワークショップで考えた3つのコンセプト案をプレゼン。発表後には、特別講師の方からフィードバックも行われました。それぞれのチームが考えたコンセプトは、すべて切り口が違っていて、どのような作品となっていくのか非常に楽しみです。
またフィードバックの後には、生徒から特別講師への質疑応答の時間が取られました。観客により感情移入してもらうにはどうすればいいのかという問いに対して、細田監督は「何かをマネしたり、戦略を立てても観客にはばれてしまう。作り手の本当の思いを伝えようとして作るのが大切だと思います」と考えを伝えました。また、山田氏は「新しいことを作るのは非常に難しいことです。でもその時に、『説明できない非常に複雑な感情』があるとリアルで観客とのコミュニケーションが生まれると思います」と考えを述べました。
本プロジェクトについて、番匠氏は「高校生でこんなに創作をぶつける機会があることがうらやましいです。どのチームもびっくりするくらい創造的で手をたくさん動かしてアウトプットしていてすごいと思いました。今後も楽しみにしています」と感想を伝えました。また、山田氏は「授業をしてから短期間で案をまとめたことに非常に驚いています。VR上での演技がどうなるかということも含めて一緒にワクワクしながら経験していきたいと思います」と、授業をした経験から話しました。最後に、細田監督は「何かを作りたいという気持ちがあるというのが素晴らしいことです。ぜひ作りたい欲、表現したい欲を形にしてもらえたらと思います」と、生徒の姿勢を称賛しました。
「VRを触ったことはありませんでしたが、映像制作に興味があって今回のプロジェクトに参加しました」と話す2年生のひなせさんは、キックオフセクションでプレゼンを担当。「プレゼンで出した3案は、シナリオの種をチームで出し合って作ったもので、その中の一つを担当しました。作品制作をする時には、チームのみんなが込めたい思いを上手いこと合意させて、世に出せるような作品にしたいです」と、ドラマ作りへの思いを話しました。
また、クロストークにも参加した松尾さんは「メタバースならではの現実世界ではできないようなワクワクする非日常を描きたい」と話しました。チームの中でVR美術を担当するそうで、「将来はVR空間にテーマパークを作りたいという夢があるので、このプロジェクトを通して、見る人の感情を動かすところやVR技術などを学びたいと思っています」と思いを話しました。
生徒たちは、これから本格的な授業がスタートし、7・8月に撮影と編集、9月には完成お披露目が予定されています。