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新着情報

N高等学校・S高等学校・R高等学校(25年4月開校準備中)

2024年09月24日

為末大氏の特別講義など、アスリートクラス夏季特別プログラムを実施

9月13日(金)、学校法人角川ドワンゴ学園 N高等学校S高等学校N中等部(通称、N高グループ)のアスリートクラス 夏季特別プログラムが行われました。

 

共にアスリートとして活動する生徒同士をつなげる機会

 

N高グループでは、学業・文化・スポーツなど、様々な分野で秀でた才能を持つ生徒をバックアップする制度、クラスを設置。その中で、アスリートクラスはスポーツ活動において優秀な成績を収めているアスリートを知識や進学、コミュニティー、活動面でサポートすることに特化したクラスです。現在は、33種目90名の生徒が在籍しています。

 

13日には、リアル・オンラインの双方から19名が夏季特別プログラムに参加。生徒同士での交流や元陸上競技選手の為末大氏による特別講義などが行われました。

 

 

プログラム実施に先駆けて挨拶をしたS高の吉井直子校長は、直近で行われたパリパラリンピックの車いすテニスで金メダルを獲得した小田凱人選手(N高3年)に触れながら、「お互いそれぞれ競技は違っても、同じように活躍している仲間と出会える機会はそう多くありません。ぜひ今回のプログラムを良い機会としてもらえたらと思います」と伝えました。

 

 

またN高の奥平博一校長は、為末氏による特別講義の内容に触れ「本日のプログラムは、スポーツに限らず、みなさんが将来引退して一人の人として人生を進んでいく上でも非常に為になるお話だと思います。ぜひ、それぞれの種目のことだけでなく、人生をどうしていくかの参考にもしてみてください」と話しました。

 

 

プログラムでははじめに、生徒同士の緊張をとくためにアイスブレイクが行われました。リアル参加者は、5~6人のグループに分かれ、積み上げ自己紹介で名前や取り組む競技、出身地などを共有。雑談を交えながら、顔合わせを行いました。

 

 

選択する重要性を為末氏から学ぶ

 

その後に行われた為末氏による特別講義は、事前に行ったアスリートクラス生へのアンケートで多くあった「スポーツ心理学」や「キャリア」に関するリクエストから実施されました。

講義のテーマは、『自分自身で選択する力をつける』。為末氏は「大きな選択と早く短い選択」、「選択肢を捨てること」、「選んだ道を信じること」の3つについて話されました。

 

 

スポーツにおいて必要となる選択は、種目を選ぶというような大きな選択と、競技を行っている最中に一瞬でするような早く短い選択の2種類があるとし、「早く短い選択は、競技で行っているため得意でも、大きな選択は経験と情報が必要なため非常に難しいです」と説明。そのため、「大きな選択は、自分自身がどう生きたいのかで選ぶ。僕自身もハードルを選んだことは、自身の生き方を選ぶのと同じことでした」と伝えました。

 

 

しかし選択をするということは、選べないものが出てくるということです。為末氏は「上手くいけばほめられ、上手くいかなければミスだと言われるのが選択です。さらに、上に行けば行くほど同じ選択をした人はいなくなります」と、すべてを選べない難しさに触れました。「それでも、みなさんには自分で選択をしてほしい。最初は、自分で選ぶと失敗することもあるかもしれませんが、学習すれば上手くいくことが増えます」と、選択と学習の繰り返しが重要だと話しました。

 

そして、選択を信じることの大切さも説きました。「過去は変えられないため、常に自分がやれることをやるしかありません」とする一方で、「自分で選択をしていれば、過去の出来事の意味を変えることはできます。過去があったおかげで今の自分があると思えるのは、自分で選択していたからです。自分の選択を信じて進んでください」と伝えました。

 

▲真剣な表情で為末氏の講義を聞く生徒たち 提供:N高グループ

 

特別講義のあとには、生徒から為末氏に直接質問する質疑応答の時間が設けられました。

藤井海斗選手(カーリング)は、「引退を決めたきっかけ」と「引退後のキャリアをどのように考えていたのか」を質問。為末氏は引退を決めたきっかけについて、「引退を決めたのは、年齢的な部分と自分の武器としていた一台目のハードルまでの速さが鈍ったこと。もう世界で勝負ができないと思ったので、その1年後のロンドンオリンピック予選で敗退したことを機に、引退しました」と答えました。

また、引退後のキャリアについては「現役の時はあまり考えていなかった」とし、「ただ、陸上をやっていたからと、引退後のキャリアを陸上やスポーツに関わる仕事に限定をしない方がいいです。競技で取り組んでいたことは、必ず別の世界に行っても持ち越すことができるので、スポーツ以外のことを考えておくのも良いと思います」と伝えました。

 

▲生徒の質問に丁寧に答える為末氏 提供:N高グループ

 

競技の垣根を超えた交流のあるコミュニティーに

 

その後は、アスリートクラス生同士で交流する時間が取られました。

為末氏の講義の感想をグループごとに共有し、それぞれの代表者が発表する場面では、同じ考えに喜ぶ姿やそれぞれの意見に共感する生徒たちの姿がありました。グループを代表して感想を述べた鈴木翔選手(スノーボード)は「引退のタイミングや捨ててしまった方の道も考えて理解することが大事だと今日の講義を聞いて思いました。アスリートクラスの仲間は、やっているスポーツがそれぞれ違っていても、悩み事などの共通点が多かったので、参加できて良かったです」と、為末氏の講演とプログラムに参加した思いを話しました。

 

 

 

その他にも、ボードゲームで遊ぶなどレクリエーションに取り組みながら、和気あいあいと生徒たちは交流会を楽しんでいました。

 

▲提供:N高グループ

 

他種目で活躍する生徒同士の交流や特別講師からの講義を通して、新たな視点を取り入れたアスリートクラス生たち。自身の成長につながる知識を身につけ、競技に活かせる貴重な機会となったことでしょう。

(取材・文/学びリンク編集部 片山実紀)

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