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N高等学校・S高等学校
2024年10月22日
「起業の最初の一歩」の踏み出し方を学ぶ!N/S高 起業部特別講義
気軽にビジネスやお金を稼ぐことを学べるコミュニティに
学校法人 角川ドワンゴ学園のN高等学校(本校:沖縄県うるま市)、S高等学校(本校:茨城県つくば市)、N中等部の中でも実践的な部活動である「N/S高 起業部」。これまで、部員を選抜して少人数で活動していましたが、より多くの生徒に門戸を開くため今年度活動体制をリニューアルしました。
起業やビジネスに興味のある生徒なら誰でもワークショップや起業家授業に参加できる「起業部コミュニティ」、ビジネスや起業の基礎について知識0から学べる講義型の入門プログラム「起業部アントレ」、本格的にビジネスに取り組み、メンタリングや起業支援金のサポートを受けられる「起業部BLP(Business leadership program)」の3つのクラスがあり、現在約800名が参加しています。
10月15日(火)は、起業部すべての生徒を対象に「高校生が連続起業家から学ぶ『起業の最初の一歩』の踏み出し方」をテーマに特別授業が行われました。
会の前半は起業部リアル総会として、起業部の生徒がアルバイト以外で自身の知恵を絞って価値を提供し、お金を稼ぐことに挑戦する『ゼロイチチャレンジ』の成果報告会を実施。2カ月に一度の起業部総会で行うゼロイチチャレンジの成果発表でMVPを受賞した生徒2名と起業部BLPの生徒が発表。起業部特別顧問の家入一真氏よりフィードバックを受けました。
高校生になったことを機に、何か経験したいと思ったことでゼロイチチャレンジに参加したという加藤千果さんは、自宅の庭で栽培していた農作物の販売へのチャレンジについて発表しました。販売したのは、クレソンと完熟梅。かわいいシールを貼ったり、値段設定を工夫することで見事完売させました。ゼロイチチャレンジに参加したことで、「自宅では食べきれず余っていた農作物が、場所によって需要の違いがあるのだと気づけました。さらに今年、梅が不作だったことを知らなければ、安く販売してしまうところだったため、情報収集の大切さも実感しました」と述べました。また、報告会を通して「他の参加者が自分だからできることを探してサービスを提供している印象を受けました。自分には全くない視点だったため、報告会に参加して良かったです」と新たな気づきを得たことも伝えました。
これに対し、家入氏は「自分だからできることを小さく提供していくところから始めるのはすごく大事。それを自分だから“できる”から、自分だから“やる意義がある”につなげていくとビジョンになって、大きなビジネスにもつながっていくと思います」と伝えました。
実体験から起業の最初の一歩を学ぶ
後半は、スタートアップ企業である株式会社 PoliPoliの代表取締役/CEOの伊藤和真氏が登壇し、家入氏とトークセッションを行いました。
トークセッションは、『最初の第一歩はなんだったか』『開業当初から今も変わらない価値観はなにか』『活躍する起業家に共通する能力や特徴はあるか』という3つのテーマに沿って実施。
トークの中で伊藤氏は、「ポエムを書くように、事業を行う思いを書いた企画書を作ることが大事」だといい、「市場調査などから始めると、事業が小さくなっていってしまうから、自分が作りたいものを作ることが僕は最初だったと思います」と伝えました。
‟ポエムを書くこと”に家入氏も賛同。「企業のトップの役割はストーリーテラーだと思っています。意思決定や判断に困った時、立ち戻れる場所としてミッションやビジョンになる行動指針としてポエムは大事です」と話しました。
一方で、伊藤氏が一番伝えたいこととしたのは、「メンタル」について。「起業の一番のリスクはメンタルです。メンタルを崩さなければ、こんなに良いものはないと思っています」とし、「よく強いメンタルというと、鋼鉄のようなものを想像しますが、『こんにゃくメンタル』を目指すと良いです。硬いものはいきなり崩れることもあるので」と、実体験を基に述べました。
その後、質疑応答の時間が取られました。高校卒業を控え、夢や目標と進学や就職などの問題に対してどのようにバランスとればよいかに悩んでいるという質問に対し、伊藤氏は「やりたいことがあるという大前提のもと、リスクヘッジは必要です。僕自身、慶応義塾大学を出ているので、起業で失敗したとしてもその後何とかなると考えていました。大学に行くべきだということではなく、選択肢は自分の中にいろいろと持っておいた方が良いと思います」と伝えました。
授業の最後に家入氏は、「小さくてもいいからプロダクトを世に出してみるというのが、まず大事です。それからフィードバックを受けてどうするのか考える。劇的に変わらなくても、一歩一歩進んでいくことでいろんな道につながっていくと思います」と、会を通しての考えを述べました。
伊藤氏は、「みなさんは、若くてすごいねと言われていると思いますが、僕はその時点で負けていると考えています。だからこそ、あえて若くてすごいとは言わないですし、みなさんにはもっともっといろんなことにチャレンジしてほしいです。ただ、メンタルは崩さずに」と、年齢が近いからこその等身大のメッセージを部員たちに伝えました。
特別授業を通して、起業の第一歩の踏み出し方を学んだ生徒たち。すでに起業家として活躍する先輩たちの実体験を知れたことは、今後の活動に活きてくることでしょう。
ぜひ、ビジネスや起業に興味がある方は、N/S高起業部の取り組みにご注目ください。
(取材・記事/学びリンク編集部 片山実紀)
▼授業の模様は、下記プラットフォームから視聴可能です!