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2019年04月08日
他人との比較ではなく、自分の人生を着実に歩む(大阪・高等専修学校)
大阪府の東朋高等専修学校(技能連携校/大阪市天王寺区)は、4月8日(月)、シェラトン都ホテル大阪で平成31年度入学式を挙行しました。この日、同校の「普通科」「総合教育学科(特別支援コース)」の新入生が入学を許可されたほか、東朋高等専修学校が技能連携を結ぶ科学技術学園高校(通信制高校/東京都世田谷区)も合わせて挙行されました。
東朋高等専修学校を運営する学校法人岡崎学園の岡﨑顯正理事長は、「みんなが仲良く、明るく過ごしてもらいたい。つらい時には先生がいる。なんでも相談できる人であって欲しい」と、これからの3年間の過ごし方について述べたうえで、「困難があっても努力を惜しまず、その中から知識を得るといった正しい生活を送ってほしい」と願いを込めました。
式辞を述べた太田功二校長は、「本校はIQ(知能指数)を上げるよりも、EQ(心の知能指数)を高める教育に力を入れています。学力を上げるのも大切ですが、心を強く、明るく、美しく、豊かになってもらうことが一番大切」と教育方針を説明。「いろんな場所に出かけで、いろんな人に出会い、様々なことに触れ、些細なことにも興味を持ち、そこから新しい自分の興味の世界を開いていくと、これからの人生を豊かにしてくれるでしょう」と、学校生活を送る心構えについて触れました。
さらに太田校長は、童話「ウサギとカメ」の話を題材に上げ、本来の教訓とは別にある物語の捉え方を紹介。「ウサギが見ていたのはカメ、カメが見ていたのはゴール。自分の周りばかり見て、何がしたいのかをはっきり持てないウサギは、多少の能力があっても、たとえゆっくりでも最終目標に向かって歩き始めるカメには勝てなかった」と話し、「他人との比較で人生を考えずに、目的に向かって自分の人生を歩めというのがこの物語のメッセージでもある」と、それぞれが人生の夢や目標を持ち、実現に向けて着実に歩んでいくことを新入生に願いました。
なお、この日は東朋高等専修学校と技能連携を結ぶ科学技術学園高校(通信制高校/東京都世田谷区)の入学式も併せて行われました。技能連携制度では高等専修学校の専門教育を学びながら、高等学校の卒業単位修得のための授業も行われます。同校では「普通科」の生徒が技能連携により科学技術学園高校の卒業資格も得ることができます。この日は科学技術学園高校の吉田修学校長も出席し、入学許可証の授与および新入生への式辞も述べました。
東朋高等専修学校は不登校経験者や発達に課題のある生徒など、多様なタイプの生徒が共に学ぶ環境を整え、合理的配慮の中で独自のインクルーシブ教育を実践しています。豊富な年間行事や体験授業があり、それらを通じて「社会で生きていく力」「自立する力」を第一に考えた教育を行っています。