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N高等学校・S高等学校
2025年01月29日
芦屋市長髙島崚輔氏がN/S高政治部で特別講義!
1月21日(火)、学校法人角川ドワンゴ学園 N高等学校、S高等学校、N中等部の部活動『N/S高政治部』の特別講義が行われました。
今回は、27歳で兵庫県芦屋市の市長を務める髙島峻輔氏をゲストに迎え、「地方自治と若者の政治参加」をテーマにQ&Aセッションなどを実施しました。
髙島氏は、2023年に当時26歳で芦屋市長選に当選。史上最年少で市長となりました。冒頭に行われたプレトークでは、政治部特別顧問の川邊健太郎氏と対談し、「市長は最も社会を変えられる仕事の一つ」だと考えたことが立候補の理由だったと説明。「自分の力を100%、市を変えることに使えるのはなかなかない仕事。しかも、課題をすぐに変えられて、その変化もすぐ返ってくるのは市政ならではです」と、考えを伝えました。
また、若くして市長になったことのメリットとデメリットを聞かれた髙島氏。メリットは、「いろんなことを言ってもらいやすいこと」とし、「小・中学生とも近い立場で話すことができますし、60代以上の先輩方も孫のように接してくださるくらい距離感が近いです」と述べました。一方でデメリットは「あまりない」といい、「3、40年後のまちづくりをする時も、自分がした政策について聞かれる立場になるという感覚で取り組めるので、メリットはたくさんありますが、デメリットはないです」と、政治部員にも励みとなる言葉がありました。
その後は、A~Eのチームごとに髙島氏に質問を行うQ&Aセッションを実施。今回、髙島氏からの要望で政治部員たちは質問の際に自身の考えも合わせて伝えました。
Cチームは、髙島氏が芦屋市内の中学校などで実践している「若者の成功体験作り」について質問。学生の段階だけでなく、社会人も成功体験を得る機会は重要だとし、仕事と生活を両立しながら成功体験を得るにはどうしたらよいかを伺いました。これに対し髙島氏は、「いかに市民から小さな声を届けてもらえるか。そして、その声が影響して変わったのだと行政が説明することが成功体験につながる」と回答。就任直後から携わっている官民共同で協議している道路の改善案の事例も紹介しました。
また、Dチームは「政治家として活動する中で、若者の政治参加に対する障壁となっていると感じた場面や仕組みなどはあるか」と質問。これに対し髙島氏は、「26歳が立候補してきたら、有権者から驚いたり不安に思われることは当然ある」とし、「芦屋市は相当恵まれていました。全国で初めて女性市長が誕生した市でもあり、新しいチャレンジを応援してくれる市民の方が多かったからです」と、自身の状況を説明しました。そして自身がこのハードルを乗り越えた方法については、「自分の2人目となるような応援してくれる人がいてくれることが大きかった」といい、「私の場合は弟が大学を休学してまで応援してくれた。皆さんが選挙に出なかったとしても、誰かの2人目となってくれたら嬉しいです」と伝えました。
Q&Aセッション後に髙島氏は、「常に、自分にしかできないことを考えて行動することが大事です。このことを自分に問いかけながらいろんな活動に取り組んでもらえたらと思います」と、生徒たちに伝えました。
その後は、残りの時間を使って部員たちが追加で質問。質問の際には、髙島氏から伝えられた“自分にしかできないこと”を早速意識して、自身の経験を基に話す姿がありました。
自身が不登校だったことから高校入試の際に内申点が足りず、希望する高校への進学が難しかったという生徒は、現在の高校入試の在り方について質問。これに対し髙島氏は、「高校入試は変える必要がある」とし、「内申点を無くした方がいいという方もいれば、内申点があったからこそ行動できたという方もいます。だからこそ、高校入試の当事者である中学生と話して、考えていきたいと思っています」と述べました。
髙島氏は最後に、「チャレンジしたことが上手く行くと、やり続けたいと思えるはずです。だからこそ、小さなことから成功体験を作ってほしい」とエールを送ると共に、「ただ、人の気持ちは変わるものなので、義務感で続けるのはやめた方かいいです。プレッシャーを感じたり、迷ったときは、本当に自分がやりたいことなのかをもう一度考えてみてください」とアドバイスしました。
▲提供:N高グループ
3月には、政治部員たちは今回の特別講義も含めて1年間の活動を披露する成果発表会に臨みます。今年度はどのような政策提言がなされるのか、ぜひ引き続きご注目ください。
(取材・文/学びリンク編集部 片山実紀)