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新着情報

2026年05月11日

通信制高校の意義「丁寧に社会に伝え、正しく理解してもらう必要」私通協

 

全国の私立通信制高校でつくる「全国私立通信制高等学校協会」(私通協)の通常総会が11日(月)、東京都内で開かれた。今年度の事業計画が確認されたほか、先月、通信制高校の実態調査(速報値)をまとめた文部科学省による講演も行われた。

 

協会は昨年度、学習等支援施設(いわゆるサポート校)の通学定期券等に関する課題や、通信制高校における私学助成等の適正な施策実現に向けた活動などを積極的に行ってきた。

 

サポート校に通う生徒の学割定期券をめぐっては24年12月にJR東日本から適用対象外とする通知が出されていたが、のちにJR東日本側が実施の延期を発表。こうした事態を受け、昨年度、文部科学省とJR各社が協議を進めていたが、協会は10月、適用の恒久的保証を求める要望書をJR側に提出するなどしていた。こうした動きを受け、JR各社は26年度以降の取り扱いとして、学則明記などの要件を満たすサポート校に対して継続的に適用を認める方針を示した。

 

私学助成については、同協会が行う実態調査で全日制高校との格差が浮き彫りになっており、協会は格差是正を求める要望書を文部科学省に提出している。

 

一方、今年度から拡充した高等学校等就学支援金については、昨年9月、広域通信制高校を除外するとの一部報道が出され、国会議員に対し通信制高校へのヒアリングや実態把握など理解促進を進めてきた。結果として通信制高校は、33万7千円を上限として就学支援金が支給されるに至った。

 

なお、国会では定時制教育および通信教育振興法(定通振興法)の改正議論が進められており、協会としては文部科学省や国会議員との交流機会を深め、制度改善に向けた対話を進めていきたい方針だ。

 

(議長を務めた吾妻俊治会長)

 

挨拶をした吾妻俊治会長は、「通信制高校の学びが“単なるショートカット”だと認識される方も依然としている。通信制高校が注目され始めているからこそ様々な意見が生まれているとも言えるが、正しい実態と根拠に基づいた対話を通して、生徒の学びの機会が損なわれない制度設計につなげていきたい」とし、通信制高校の教育活動と意義、現場の課題を丁寧に社会に伝え、正しく理解してもらうことが今、最も必要だと訴えた。

 

こうした動向もあり、協会は今年度の事業計画の中で、今後の安定的・継続的な活動や、社会への信用獲得を進めるため、協会の一般社団法人化などを検討していくとした。

 

(総会終了後に行われた文部科学省・堀江真氏による講演)

 

総会終了後は、文部科学省による講演が行われ、高等学校振興課高校教育改革室の堀江真高校教育調査官が登壇した。

 

堀江氏は基礎データから通信制高校の状況を伝えたほか、国で進められている「高等学校教育の在り方ワーキンググループ」の審議のまとめについて報告を行った。通信制高校の質の確保・向上に向けた具体的方策については「優良事例の創出」などが伝えられており、令和5年度からは7校を対象とした複数の調査研究事業も実施されている。たとえば「生徒の状況に応じた卒業後の進路を見据えたキャリア支援の在り方」や「個別最適な学びと共同的な学びの一体的な充実を通じた主体的・対話的で深い学びの在り方」など、不登校経験など多様な背景を持つ生徒への学びの充実支援などが盛り込まれている。

 

また、同省は昨年度、通信制高校に対する大規模な実態調査を行っており、4月にその速報値をまとめている。この日は、このうち設置形態や収容定員の充足状況など、いくつかのポイントに絞って報告がされた。

 

堀江氏によると、教育活動や学校運営に関する自己評価の実施と公表について、実施していない学校が13・9%、実施しているが公表していない学校が25・3%あったとし、同省としても課題を認識しているとともに、協会を通じて改善を求めているとした。

 

(出席した会員校との質疑応答も行われた)

 

全国私立通信制高等学校協会は1971年に発足。通常総会は令和8年度の開催で56回目を迎えた。協会は、急激に変化する通信制高校の状況を踏まえ、2022年に組織刷新と活動活性化を図り会則を改訂。通信制高校の社会的地位向上を目指し、現在は教育の質向上や各学校間の情報共有、行政への要望活動などを行っている。会員校は今年度、新たに4校が加わり、26年5月時点で64校となった。

 

この日の通常総会では、来賓として「全国高等学校定時制通信制教育振興会」「全国定時制通信制高等学校長会」「全国高等学校通信制教育研究会」「新しい学校の会」の各事務局長が招かれ、議事進行を見据えた。

 

(取材・文 学びリンク 小林建太)

 

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