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2019年07月29日
NPO法人日本フリースクール協会が『2019年度 第1回研鑚セミナー』を開催しました
7月26日(金)、NPO法人日本フリースクール協会が『2019年度 第1回研鑚セミナー』を行いました。NPO法人日本フリースクール協会は1998年に発足し、「不登校」や「引きこもり」などの人に対して、学校以外での居場所を提供することを目指して活動をしている教育機関です。今回のセミナーはフリースクールの現状と課題について情報共有をすべく開催されました。
基調講演では、日本フリースクール協会・川合雅久理事長が「不登校・ひきこもりの気持ちとフリースクールの役割~見えるものから見えないものへ~」を題目とした講演を行いました。河合理事長は2017年度の調査により不登校生が約14万人いることをふまえたうえで「私のところに相談に来るほとんどのひとたちは不登校について聞きに来ますが、フリースクールに通っていると答えてくれた人は1人です」と、フリースクールが居場所として十分に認知されていない現状を指摘。そして、「学校と連絡を取り合っているのか、スクールカウンセラーと相談をしているのか分からないような人たちもいます。今後はデータ上では見えないひとたちをどのようにして捉えていくかというのが大切です」と、話しました。
各スクールの取り組みについては、日本フリースクール協会・難波三津子副理事長が「留学を軸にした転地教育」としてお話をしました。難波副理事長は自らが留学した経験と留学によって自信を得た青少年たちの事例を挙げながら、「留学をすることで、与えられた環境で何ができるのかと考える時間を得ることができます。色々な国のひとがいる環境のなかで、‟人と違ってもいい“と理解できることが大きな学びになるのだと思います」と述べました。
今回のセミナーはフリーススクール協会関係者を含む14名が参加しました。現在、フリースクールについての情報提供を行っている場所は数少ない状態。講演のあとは交流会とし、参加者の方々が情報交換をする姿が見受けられました。
年内には『第2回研鑚セミナー』の開催を予定しています。今後も学校教育の枠組みにとらわれず、問題を抱える親子の支援や、青少年たちが安心して過ごすことのできる環境づくりに務めるため、情報交換を継続していきます。