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2019年09月19日
通信制高校における教務の在り方に関する勉強会(東京都・千代田区)
9月19日(木)、中央大学駿河台記念館(東京都千代田区)にて「これからの高等学校通信教育の在り方を考える勉強会」(任意団体・会長糸賀修学校法人つくば開成学園理事長)が令和元年度第2回勉強会を開催いたしました。
1準会員が新しく加盟したことが発表され、当日は17会員校と2準会員から計31名が参加しました。今回の勉強会テーマを「通信制高校における教務(教育課程の編成と管理、添削指導・面接指導の指導と管理等)の在り方について」として研究協議が行われました。
勉強会については(1)添削指導・面接指導の実際について、(2)添削指導、面接指導、メディア活用の系統的指導について、と2つに分かれて進行。それぞれ実践校を取り上げての説明がなされ、(1)はつくば開成高校を例に糸賀会長から、(2)に関しては日々輝学園高校を例とし小椋龍郎副会長(学校法人開桜学院理事長)から話されました。
糸賀会長は沖縄県による監査を受けた際の必要資料やシラバス・レポートの添削例をもとに説明。添削指導について、レポート返却時に解説書を付けることで教員の添削時間削減する方法をとっており、文科省にもモデル例として解説書を提出しているとのこと。
面接指導に関して、すべて授業形態ではなく生徒の質問時間を設けられる個別指導をしていくことと文科省からの答弁があり、全員に共有するための一斉授業形式と個別に質問を受ける時間の双方を取ることなどについて述べられました。その他、会場や教科担当、1コマの時間などにも触れられました。
また、特別活動、総合的な学習の時間、理科等の実習についても触れられたとし、つくば開成高校で作成している、特別活動等を実施する際の手順が参考資料として提示されました。
(2)の実践例である日々輝学園高校は、全日制スタイルのなかで通信制の添削指導等の基本的な指導などの特色を盛り込んでおり、小椋副会長から全日制スタイルの必要性、有用性が話されました。面接指導実施施設の国数の年間指導計画と一部の国語の指導案が配布され、全日制高校にはない放送視聴が組み込まれていることや「本時までの添削指導における学習状況」を入れていることがポイントであるとしました。
また、学習指導要領やガイドラインでは面接指導、添削指導、メディア活用の系統的な指導に関する言及が薄いとし、各学校で考え、工夫していく必要性を述べました。さらに、メディア活用について学校教育の情報化の法律に触れつつ、NHK高校講座以外の学習効果を期待できるツールの使用も必要であるとも話しました。
今後の勉強会テーマについて守谷たつみ理事(学校法人早稲田学園理事長)から「添削指導、面接指導、試験の形態がその科目の趣旨にあっているか、生徒がより取り組みやすいものを作ったらどうか、実践例はあるのか」という研究提案がなされ、わせがく高校で実施される短期留学での実例が挙げられました。意見交換のなかで、校長裁量による単位認定もかのうであることから、高校間連携をしていくことも重要になるという意見が上がりました。
その後、当団体の一般社団法人化への移行に関しての検討もなされました。一般社団法人化については今後も協議していく見込みです。