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「気になりますね!通信制高校」
通信制高校が増えて変わった点はなに?②
新設校1期生になると、どうなる?

 2023年10月24日
 

◇◇通信制高校が増えて変わった点はなに?(3回連載)
第2回 新設校1期生になると、どうなる?

◎1期生は一緒に学校をつくる!?

学びリンクの関東地区の通信制高校合同相談会を手伝ってくれている「在校生ボランティア」に、スタッフのなかで毎回集合場所に朝一番で来てくれる高3生がいます。
関東地区と言ってもけっこう広い範囲で実施しているので、会場によっては2時間以上をかけて来てくれます。

この高3生は、いわゆる1期生です。あるサポート校が開校したと同時にそこに入学を決めました。そのきっかけが学びリンクの相談会だったので、自分が受けた“恩”を次の人に送ろうという気持ちで手伝ってくれています。

自分の学校のことを実によく知っています。現在の生徒数は何人か? 友だちづくりの仕掛けはどんなものか? 先生方の人柄は? もちろん把握しています。
生徒が知らないような学校のコンサルタントの名前と役割まで知っていたのにはビックリしました。

よく「1期生は一緒に学校をつくる」と言われます。この高3生はまさにその言葉通りの生徒かもしれません。
ある意味、その限られた時期にしかできない経験を楽しそうに自分のものにしているように思います。

卒業後は、映像制作を学ぶ専門学校に進学する予定です。
「なんで、映像制作なの?」という問いにはー。
「中学時代、自分がひきこもっていたころ唯一の支えがドラマでした。そのころも自分でドラマ制作をしたいとボンヤリ思っていました。今はそれを実現できる道に進みたいんです」。

この3年間でずいぶんと実力がついたみたいです。

◎通信制1期生は“対等関係”を学ぶ

今年度の新設通信制高校は15校でした。15校はすべて私立通信制高校でした。22年度も14校(公立1、私立13)開校し、2年連続10校以上新設は16年ぶりのことでした。

開校地は、北海道、東北、関東、東海、近畿、九州、沖縄と各地域にわたっています。現在の生徒数は、それこそまだ1期目なので100人以下の少人数がほとんどです。1校だけサポート校を母体に開校した学校が千人規模の生徒数となっています。

本校以外に16か所の学習拠点が新設されました。前述の1期生になれる“チャンス”は、本校+学習拠点で約30か所あります。これは通信制ならではでしょう。
もう一つ“通信制ならでは” は、1期生に1年生、2年生、3年生が混在することです。
全日制の新設の場合は、新設時は1年生のみ。次年度1、2年生、そして次が1、2、3年生と学年進行で増えていきます。3学年そろった段階を完成年度と呼んでいます。

前述の高3生になった1期生がよく口にするのが「学年の垣根が低い」ことです。先輩後輩というタテの関係より、一緒に学校をよくしていこうとする仲間意識のほうが強いのだそうです。

高校生という段階で、人間関係をタテでなくヨコで考えられるようになるのは正直うらやましいです。
年齢などのタテ関係がときに人付き合いでは重要な要素になる場合もありますが、基本はヨコの対等関係で考えたほうが付き合い方も広がっていくのだと思います。


今回は、「新設校1期生になると、どうなる?」についてご説明しました。いかがだったでしょうか?

次回は、「これからの通信制高校の存在感は?」についてご説明します。
次回もよろしくお願いします!