通信制高校に関する用語解説
私立通信制高校の選び方
用語:私立通信制高校
●時間と手間をかけて選ぶのが原則です
私立通信制高校は、2021年4月時点で183校開校(生徒募集停止中も含む)しています。
生徒募集が上手くいかずに通信制課程を閉ざした学校や廃校となってしまった学校もこれまでにありますが、1990年度以降に通信制高校として開校した学校数は159校あります。
つまり、私立通信制高校の約87%、ほとんどの私立通信制高校は開校して30年以下の学校です。
【私立通信制高校の開校数推移】
1990~1999年度 開校数16(10.1%)
2000~2009年度 開校数93(58.5%)
2010~2019年度 開校数50(31.4%)
1990~2019年度 合計159(100.0%)
※学びリンク調べ、閉課程・廃校となった学校は含まない
すべての私立通信制高校は、創立理念に基づいて開校しています。こういう生徒を育てたい、こういう生徒の役にたちたいという思いのもとにつくられています。それまでになかった学校をつくろうというのが創立目的ですから個性的な学校群です。
通信制高校では、大半が学力選抜を行いませんから偏差値というものもなく、ましてやランキングのようなものはいっさい存在しません。そのため私立通信制高校選びは、時間と手間をかけて情報を集めて、そして合同相談会参加や学校見学など行動してもらうことが大切になります。
時間と手間はかかりますが、私立通信制高校は柔軟な仕組みにより、さまざまな状態の生徒に入りやすい学校です。入りやすい学校だからこそ、自分に合った「入りたい学校」を見つけて欲しいと思います。
私立通信制高校の入試は、「書類審査と面接」「面接と作文」の組み合わせなどによって行われています。
●先生との「距離」の近いメリット
私立通信制高校のメリットは、通えるサテライト施設が多く通い方も多様なこと、勉強面では基礎から学び直せること、専門コースなどによりやりたいことを学べることなどです。
お住まいの場所から近隣にあるサテライト施設は、「エリアから学校を探す」というコーナーで探すことができます。
サテライト施設1カ所あたりの規模はこぢんまりしているため「先生との距離が近い」と生徒はよく口にします。
見方をかえると、気持ちの整理がつかず学習意欲がわかない、勉強のやり方がわからないといった課題を抱えた生徒に対していろいろな働きかけができる環境になっている場合が多いようです。
ただし、サテライト施設は千差万別ですから自分の目で確かめてもらうことが欠かせません。
私立通信制高校の学年次別構成比は下記のように転編入生が柔軟に入学できることもあって3年次生の比重が高い傾向にあります。
私立通信制高校に比べると、公立通信制高校は4年次生もかなりいることがわかります。
【私立通信制高校の学年次別構成比】
(2020年度)
1年次 25.7%
2年次 33.3%
3年次 40.4%
4年次 0.6%
【公立通信制高校の学年次別構成比】
(2020年度)
1年次 24.4%
2年次 26.9%
3年次 23.1%
4年次 25.7%
※学びリンク調べ