通信制高校に関する用語解説
公立通信制高校の選び方
用語:公立通信制高校(都道府県立)
●住んでいる地域の高校を選ぶのが原則です
公立通信制高校は、地方自治体(都道府県)が開設しています。全国に78校が開設され、地域の交通状況などから複数の学校が開設されている地域もあります。
北海道のように広大な地域では、協力校が道内各地に開設されているところもあります。地域内に1校しかない場合などでも交通網の関係で本校以外に協力校を置いている高校があります。
地方自治体の予算で運営されていますから、入学できる生徒はその地域に住んでいる人か、在勤者となっています。ほとんどが狭域校というタイプの高校となります。
その地域の中学卒業またはそれと同等の人ならだれでも入学できます。入学を考える人は自分の住んでいる地域にある公立通信制高校が対象校となります。
公立通信制高校の入試は、「書類審査・面接・作文」「書類審査・面接」「面接と作文」などの組み合わせによって行われています。
その高校が全日制や定時制課程を開設している場合は併置校と呼ばれますが、卒業証書は課程にかかわらず同じ校名になります。
併置校の場合は、平日昼間の時間帯は通信制以外の課程が使っている場合が多いため日曜スクーリングを中心に、平日週1日などにもスクーリング日があるのが一般的です。
夜間や夏季などの特定の季節にスクーリングを行う高校もあります。通信制課程のみの場合は独立校と呼ばれますが、この場合は週に数回の平日スクーリングが行われている場合があります。
●「自分のことは自分で」の心がまえが大切
学費は、公立通信制高校の授業料も私立通信制高校同様に就学支援金の対象となっていますが、実際には授業料相当額の就学支援金(単位制:1単位336円、学年制:月額520円)により授業料0円となる場合がほとんどです。
このため学費は、入学金、教材費、その他会費など1〜4万円程度となります。学費は、どの課程の高校よりお得です。
公立通信制高校に入学しようとする人に持って欲しいのは「自分のことは自分でする」という心がまえです。
当たり前のように思われるかもしれませんが、実は中学校までは学校生活のほとんどは事前に準備されたなかで送っていました。時間割を中心に過ごして行けば、学校生活もスムーズに送られるようになっていました。
公立通信制高校は、中学までに比べれば自由な時間がぐっと増える半面、履修登録をはじめレポート提出など卒業するためには自分のことは自分で管理することが大切になります。
公立通信制高校の1校あたりの平均生徒数は約710名ですが、これは教職員定数でいうと生徒66.7人に1人の教員というレベルになり、生徒1200人を超える大規模校では生徒100人に1人の教員という規定になっています。
学校の仕組みとして、生徒の自学自習を前提としています。