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通信制高校に関する用語解説

いじめを受けている

用語:いじめ

 

●いじめは、どの子にも起こりえます

 

「いじめは、どの子にも起こりうる」ことです。これは、比喩的な表現でなく現実にそういう状態になっていると言えます。

 

同じ小中学生を調査対象に長期定点観測的調査を行っている「いじめ追跡調査2010-2012」(文部科学省国立教育政策研究所)を見ると、いじめの被害と加害の関係が同じクラスのなかで入れかわっている様子が見られます。

 

この調査では、同じ中学の中1の6月と11月に「仲間はずれ、無視、陰口」を、「週に1回以上」「月に2~3回」「今までに1~2回」「ぜんぜんなかった」という頻度で受けた生徒の状況をまとめています。

 

調査結果によれば、同じクラス内で同じ人間関係、ほぼ同じ割合の被害経験でありながら、6月に被害を訴えた31%は被害を受けなくなり、11月に被害を訴えた33%は新たにいじめを受けたことになっています。半年間という間でも3分の1の被害経験者が入れかわっています。

 

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●継続的長時間のいじめもあります

 

このように被害者と加害者の関係が入れかわる傾向があるのですが、一方で中1から中2までにわたって継続的に「週1回以上」いじめを受けていたという生徒が15%、中学3年間継続していじめを受けていた生徒もいます。

 

中学3年間を通じて見ると、被害経験が「ぜんぜんなかった」という生徒は713名中205名と約3割で、約7割は被害経験があります。この一方、いじめを行った加害経験を見ると約3割はいじめを行っていませんが、約7割はいじめの加害者にもなっています。

 

この調査の分析者は、このように被害者と加害者の分類結果が驚くほど似ているのは、「特定の児童生徒に偏ることなく入れかわるために、このような図になると考えられます」と指摘しています。

 

暴力をともなわないいじめは一見ささいな行為であっても、悪ノリした集団が集中的に行う場合もあるため被害者に大きな精神的苦痛をあたえます。

 

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