通信制高校に関する用語解説
通信制高校の期待以上の満足点
●生徒の満足感が高い「友だちがつくれた」
アンケート調査(※)から入学時に期待したことと、実際の学校生活を通じて期待以上に満足しているものにはどんなところがあるのかを見ました。
生徒で、入学時の期待以上に満足した人が多かったのは、「登校日が少ない」「先生の親しみやすさ」「友だちがつくれそう」「普段通える場所がある」「集中スクーリング」「文化祭」などでした。
なかでも「登校日が少ない」(入学時期待35%→満足41%、以下同じ)、「先生の親しみやすさ」(33%→39%)の2つは、期待度も高かっただけに学校生活を通じてかなり高い満足感があったものと見られます。
「友だちがつくれそう」(19%→31%)は、期待度はそれほど高いものではなかったのですが、学校生活を通じて満足度の高いものになっています。実際に友だちができている様子がうかがえます。
「普段通える場所がある」(15%→19%)という点も期待度は低かったのですが満足できるものになっているようです。学ぶ場所の制約が少ない点がメリットの1つでもある通信制高校ですが、日常的な居場所となるところや所属意識を感じさせてくれるような場所は必要性が高くなっています。
●保護者は「登校日が少ない」が期待以上
保護者の方で入学時の期待以上に満足した人が多かったのは、「先生の親しみやすさ」「厳しい規則がない」「登校日が少ない」「友だちがつくれそう」「登校日が選べる」「自由な時間が増えそう」などでした。
「先生の親しみやすさ」(41%→42%)は、期待度も高く、満足度もそれを維持していますから、期待以上とは言えませんが、期待通りの結果になっています。
保護者の方が期待以上の満足度を感じているのが「登校日が少ない」(19%→32%)です。保護者世代は「登校日が少ない」という高校生活を経験している人は少ないため、事前イメージはわかなかったものの、通学の負担が減ったことで余裕のあるわが子の様子を見て評価を高めたものと思われます。生徒同様に「友だちがつくれそう」(22%→30%)は、期待以上のものがあったようです。
保護者の方がわが子に友だちができたということを知ることができるのは、帰宅して親子で会話した時に友だちの話が出たり、一緒に遊びに行く姿を見たりする場合でしょう。その会話や姿は、きっと保護者としての喜びにつながるものだったことでしょう。
※『通信制高校生徒・保護者アンケート調査』(2014年度、新しい学校の会)