通信制高校に関する用語解説
公立・私立通信制高校の入試とは
用語:公立通信制高校入試、私立通信制高校入試
●「面接」を中心に入試が行われます
学びリンクの調べによると、通信制高校の入試で学科試験(基礎学力試験、小テストなどを含む)を実施しているのは約18%です(2018年度入試)。
約82%の通信制高校は、学科試験ではなく面接や作文、書類審査などによって入学者を選抜しています。
これは、公立・私立通信制高校延べ225校を学びリンクが調査した結果によるものです。
学科試験を課さない入学者選抜を見ると、「書類審査と面接」という入試が最も多く、次いで「面接と作文」というものが多くなっています。
【通信制高校の入試】(2018年度入試)
書類審査・面接 29.8%
面接・作文 20.0%
学科試験(※) 18.2%
書類審査・面接・作文 15.6%
書類審査 7.6%
面接 7.6%
その他 1.2%
※学びリンク調べ
学科試験を課す入試を行っている通信制高校では、学科試験とともに「学科試験+面接」(32%)、「学科試験+面接と作文」(27%)、「学科試験+書類審査と面接」(22%)という例が多く見られます(※)。
学科試験のみで選抜する例は、ほとんどありません。
入試内容を見てお気づきかもしれませんが、通信制高校の入試は公立通信制高校も、私立通信制高校も、「面接」が課される場合がほとんどです。
「どんな理由があって通信制高校(志望校)を選んだのか? 」
「どんな高校生活を送りたいのか? 」
「高校卒業への意欲は?」
特別なことが聞かれるわけではないようです。ごく当たり前の質問内容です。
この機会に気持ちの整理をして言葉にしてみると、面接対策ばかりでなく、自分自身への考えを深めることにつながるかもしれません。
●公立通信制高校と私立通信制高校の入試
公立通信制高校の入試は、9割以上が学科試験を課さないものになっています。
学科試験のある東京都では、東京都立通信制高校3校(東京都立一橋高校、東京都立新宿山吹高校、東京都立砂川高校)が自校作成問題により選考しています。
入試内容は、国数英3教科を総合して60分による入試を行っています。東京都立新宿山吹高校は70分の試験です。
【公立通信制高校の入試】(2018年度)
書類審査・面接 26.9%
面接・作文 19.4%
学科試験 7.5%
書類審査・面接・作文 23.9%
書類審査 11.9%
面接 9.0%
その他 1.4%
※学びリンク調べ
私立通信制高校の入試は、「書類審査と面接」という組み合わせによるものが約3割となっています。
学科試験(基礎学力試験、小テストなどを含む)を課す通信制高校は、国数英3科目を中心に入試が行われています。
学校によっては、中学新卒生には学科試験が課されるものの、転編入生には課されないところもあります。
また、通学コースなどの生徒には学科試験が課されるものの、在宅中心の生徒には課されないところもあります。
学科試験を課す場合も、「学科試験+面接」(39%)、「学科試験+面接と作文」(29%)、「学科試験+書類審査と面接」(23%)などの入試が行われています。
入試に面接を行っている114校の私立通信制高校のうち、約12%にあたる16校は保護者同伴の面接を行っています。
【私立通信制高校の入試】(2018年度)
書類審査・面接 31.0%
面接・作文 20.3%
学科試験 22.8%
書類審査・面接・作文 12.0%
書類審査 5.7%
面接 7.0%
その他 1.2%
※学びリンク調べ