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「保健室らしさ」を大切に・・・

「ちょっと聞いてよ~!!」保健室に駆け込んでくるのは、子どもだけではありません。保護者や先生、スクールカウンセラー、時には管理職も・・・。心のもやもやをはき出すために顔を出します。養護教諭歴6年目の私はまだまだ未熟で、ただ「大変ですね」と聞くことしかできません。せっかく来てくれたのだから、なにか有益なアドバイスや声かけがしたいのに、と悩んだこともありました。しかし、最近はこの“ただ聞くだけ”ということが、時には重要で、「保健室だからこそできること」なのではないかと考えるようになりました。

ある朝、教室に行く前に保健室に飛び込んできた先生がいました。「こんな気持ちのままじゃ子どもたちに会えなくて…」と涙を流しながら、悔しかったことや悩んでいることなどを話してくれました。学級経営のことで、管理職から強く言われたそうです。ひとしきり話した後、「ありがとう、すっきりしたよ。この時間はみんな忙しいけど、先生なら聞いてくれると思ったんだ」と一言。ん?私は暇だってこと?結構忙しいんですけど・・・なんて思っていましたが、気が付きました。職員室からちょっと離れた部屋に、ピンクのカーテンとぬいぐるみに囲まれた、養護教諭がのんびり待っている。いつでも、どんな時でも、ゆっくり話を聞いてくれる。この安心感が「保健室らしさ」なのだと。

保健室って、不思議な空間です。学校の中なのに、教室とは何かが違う。時間の流れもゆっくりに感じます。それは大人にとっても子どもにとっても同じなのかもしれません。みんな、保健室のドアを閉め、ソファに座ると、少しだけ肩の力が抜けて表情が和らぎます。

相手の気持ちに寄り添って、受け入れて、傾聴して…。うまくできている自信はありません。しかし、保健室にいる養護教諭の私だからこそできる対応があると信じています。日ごろの忙しさに追われ、つい忘れてしまいそうになりますが、保健室に入ってきた時より少しだけ明るい表情をして、「ありがとう」と帰っていく姿を見るたびに、この「保健室らしさ」を大切にしていかなくては、と強く感じています。


小学校養護教諭 ペンネーム 西のひよこ 先生