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保健室の来室から見た生徒の様子

新年度が始まった4月の保健室の来室は、例年、1年生が来室することは、ほとんどなかったが今年は、1年生の来室が4月に5名と目立った。そして、5月、6月になると頭痛や気持ちが悪いとの訴えで何回も来室し、クラスの友人関係などが理由で教室に行けない生徒や欠席が目立つ生徒も出始めてしまった。

そのなかには、小学校で不登校になった生徒もいて、周囲のことを気にし過ぎる傾向があり、人とのコミュニケーションをとるのは、難しい生徒もいる。自分を精一杯表現し、認めてもらえれば頑張れる元気も出そうであるが、学校でも、家でもあまり目立たず、家事も手伝っているが、感謝してもらえることはなく、自信が持てず、早い時期に体にも症状が出てしまった。保健室で話を聴いて本人の良いところを探したり、心の教室の相談員やSC、SSWにつないだり担任と連携していき、7月には欠席が減ってきた。

また、欠席はしていなかったが、小6の卒業時から心身病になった生徒は頑張り過ぎてしまった。保健室に来室することもなく、体育の授業にも休まず出席していた。症状が進行して医師から登校禁止と言われ、今は入院治療をしている。

ほかにも慢性疾患の生徒がいる。この生徒も病気のことは周囲には、知られたくないので保健室に来室することなく学校生活を送っている。

特に1年生のこの時期は生徒の訴える症状や来室が気になる子どもの対応は大切だと思っている。

2、3年生でも不登校傾向の生徒で遅刻して来たり、教室に行けないときに保健室利用したりする生徒は1年時から続いている。

私としては、心や体が辛いときにがまんしないで、早く休んで元気を取り戻してほしいと願っている。

今年度から健康診断が変わり、全校生徒の成長曲線を作成した。低身長や低体重、肥満の医療対象になる生徒には、個別に成長曲線を同封して病院受診をすすめた。養護教諭が病院に紹介状を書ける場合もあり、受診をすすめたりすると保護者も相談に来やすいようだ。医師に書いた紹介状は返信も返って来るので病院との連携もしやすい。子どもの相談と言っても保護者自身の悩みなどを聞くこともまた増えてきている現状がある。

時代が変わり養護教諭の職務も大きく変わって来ている。

そんななかでも、生徒たちに思い切りの笑顔で愛情を持って接して、生徒が元気を取り戻し生徒の笑顔が返ってくれば最高に嬉しい。養護の仕事が好きだと思える瞬間がここにある。


公立中学校養護教諭 ペンネーム 月見ひろ甫 先生