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東朋高等専修学校
2021年03月02日
「コロナ禍の1年」生徒へ感謝の卒業式(大阪府・高等専修学校/通信制高校)
東朋高等専修学校(大阪市天王寺区)は3月2日(火)、シェラトン都ホテル大阪で令和2年度の卒業式を挙行しました。この日、「普通科」「総合教育学科」合わせて約150名が太田功二校長より卒業証書を授与されました。
今年度の卒業式は、新型コロナウィルス感染症拡大防止の対策から、普通科、総合教育学科で時間を分けて式を2回実施。来賓は招待せず、最小限の人数で短時間での挙行となりました。
式辞を述べた太田校長は、新型コロナウィルスに翻弄された1年を振り返りながら、「休校や分散登校など、その時々で柔軟に対応してくれてありがとうございました」と生徒たちに感謝の言葉を述べました。また、例年はこの卒業式で思い出などを振り返っていましたが、今年度はほとんどの行事が中止に。最後まで本来の形とは違う学校生活となってしまったことを残念としながらも、「この1年で学んだことは、これから生きていくうえで大きな自信になる。一人ひとり違った成長があったこと、できたことを誇りに思ってください」と話しました。
また、太田校長は普通科、総合教育学科の生徒たちに、それぞれのメッセージを用意。普通科の生徒には、どんな時も「感謝の気持ちを忘れないこと」「笑顔でいること」を大切にしてほしいと述べました。特に笑顔には「人と会った時の笑顔」「しんどい時につくる笑顔」「何かをやり遂げた時の笑顔」という3種類あると話し、「今日この会場を退場する時は、ぜひ笑顔で出ていってほしい」と力強く述べました。
総合教育学科の生徒たちには、ヨシタケシンスケさんの絵本『りんごかもしれない』を紹介。一つのりんごをめぐって次々と発想が展開されていく内容を引き合いに出し、「ものの考え方や結果は一つではない。自分の受け取り方次第でいかようにもなる。これから先、新しい人との出会いがあった時、もう一歩、自分を広げていくしなやかさを持ってほしい」と願いを伝えました。
東朋高等専修学校は不登校経験や発達障害のある生徒、大人しいタイプから元気な子まで様々な生徒が集まる学校。そうした多様な生徒のニーズに合わせ、一人ひとりの「困っていること」に目を向けた合理的配慮を行っているほか、それらの生徒たちが共に学ぶインクルーシブ教育を実践しています。
この日、答辞を読んだ普通科卒業生の男子生徒は、「自分の素のキャラクターを受け止めてくれる先生や友人たちに囲まれ、個性を出すことにポジティブな考えを持つようになった。みんな違って当たり前なのだと思えるようになり、本当に救われた」と話しました。
コロナ禍により様々なイベントは実現しなかったものの、本当に大切な考え方やメッセージは、一人ひとりを大切にし、丁寧に接する日常のコミュニケーションの中で、しっかりと生徒たちに伝わったようです。
また、この日は、グループの東朋学園高等学校の卒業式も、同校校舎で挙行されました。東朋学園高校は昨年4月に開校した新しい通信制高校。今年度後期卒業生3名が卒業を許可されました。
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●東朋学園高等学校