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駿台甲府高等学校
2022年04月05日
横浜学習センター/ 横浜校 開校記念イベント「カウンセリング講演会」を開催(神奈川県・通信制高校)
この4月新設の駿台甲府高校通信制課程 横浜学習センター/駿台通信制サポート校 横浜校(神奈川県横浜市)は、このほど開校記念イベントのカウンセリング講演会を開催しました。
テーマは「大学受験生の心理とそのサポートのあり方」。大学受験に挑戦する中で陥りやすい心理や状態を解説し、また保護者がいかにして受験生と関わっていくかという内容が話されました。
講師は、公認心理師・臨床心理士の中野良吾氏が登壇。中野氏は1991年から駿台予備学校の生活カウンセラーを務め、旧大検(現高卒認定試験)コースの生徒をはじめとする多くの生徒やその保護者をサポートしてきました。
はじめに、「青年期の課題と大学受験」や「大学受験の意味」について説明し、「以前は大学が決まれば、そのまま敷かれているレールに乗っていくだけで高学歴高収入という時代だった。しかし現在はそのような時代ではなくなりつつあり、難関大に入っても大学時代に何を学んできたかが重要になってきている」と大学受験は時代の変化に伴い、求められるものが変わったと話します。
そして「受験生本人なりに大学で何をしたいのかという大学に行く意味を持つことが以前より重要になっている」とし、また「どの大学に入るかよりも受験に対してどれだけ真剣に取り組んで、その結果をどう受け止めたかが、今後の人生において大切である」と大学受験の意味について見解を述べました。
講演の前半では、高校3年生の大まかな流れを時期ごとに分け、受験生の多くが陥る心理についても解説しました。
具体的な心理状況としては、高3の受験生が大学受験を本格的に意識し始めるのは4~7月頃で、多くの受験生が夏季休暇で受験勉強に励み模擬試験を受ける。そして9月頃から夏休みの疲労が身体に現れ生活リズムが崩れる傾向へ。11月になると、受験大学を調べるとともに模試などの客観データが出始め、現実と理想の実力の差に焦り始める人が多くなるようです。
さらに11月から12月にかけて三者面談や進路相談が始まり、受験直前の12月から1月にかけては疲労がピークに達して集中力が落ち、不安と緊張が募っていくと解説しました。
そのような中で受験生活の中で大切なことは、保護者と子ども本人がしっかり本音で向き合うことだと話す。
「もし仮に共通テストの自己採点結果が予想よりも低かったら、この時に焦ってももう間に合わない。第一志望の大学には何パーセントくらい必要。理想は何パーセント、最悪失敗したらどの大学を受けるのかということをあらかじめ、本人と決めておくこと。予測できるもの、想定できるものは対処方法を決めておくことが必要だ。できれば11月より前に一度親子で向き合ったほうがいい」と解説しました。
後半では保護者の役割と基本スタンス、具体的な接し方について話されました。保護者の役割は名脇役とし、「お子さんの健康管理や冷静な客観的な視点、人生の先輩としてのアドバイスをすることが大切。基本的なスタンスは見守る、待つ、任せること」の姿勢が必要だと話し、
「試験日が近づいてくると当たり前のことができなくなっている受験生に、当たり前のことをきちんとことばで伝えること。特に受験直前期には、いつもと違う点や表情、言動など本人から出ているサインを見逃さないで欲しい」とアドバイスしました。
最後に、「大学受験に完全なマニュアルはない。各ご家庭の事情、これまでの親子関係、価値観、大学を志望する思い入れ、様々なものが違う。何が一番いいのかは分からない。
しかし、お子さんを少し大人扱いしてきちんと向き合う姿勢は大切で、保護者自身も無理をしすぎないことを意識して欲しい。受験生は夜型生活で2時・3時まで起きている人もいるが、それに保護者が付き合っていくのは大変なことです。まずは保護者が睡眠、食事、普段の生活をしっかり送ることが大切。
これは、受験生本人にも当然影響がありますし、お父さん、お母さんがしっかりと落ち着いた生活をして、何かあれば必要に応じて話し合いができるということが重要です」と話し、開校記念イベントを締めくくりました。
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