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学びリンクで働く!元不登校・通信制高校卒業生のつぶやき
8:通信制高校生だった日々を今振り返って思うこと④ やる気のトリガー

 2023年5月15日

 


こんにちは。
学びリンク編集部で働いている、元不登校・通信制高校卒業生の柳野です。

このコラムでは、そんな私が通信制高校の専門出版社である「学びリンク」で働きながら感じたことを紹介します。

「私が通信制高校生だった日々を今振り返って思うこと」シリーズ第四弾の今回は、大学受験についてです。

ちょうど、このGW前後は、第1回目の模試シーズンですね。私の第1回共通テスト模試の結果は、国語5割、英語9割、日本史2割でした。日本史で2割しか取れなかったのが衝撃的で今でも覚えています。そして、本当に、オーストラリア留学をしてよかったなと実感した時でした。

半年間のオーストラリア留学から帰国した高校2年の2学期は、入試本番まであと1年半で、3教科で受験できる私立大学に絞りました。
オーストラリア留学を機に、「大学では違う国に留学し、もっと広く世界を知りたい」と思うようになった私は、留学必須の大学を探しました。そこで見つけたのが同志社大学、法政大学、近畿大学、龍谷大学、京都橘大学でした。
当時の私は、何も考えずに、偏差値が高い同志社大学を第一志望にしました。ただ、推薦で受験するには英検準1級以上/TOEIC650点以上の取得が必要で、一般なら相当勉強しないと受からない状況でした。

そんな時に、母から「高校3年生では、週5日コースから、土日に登校するコースに変更して、お兄ちゃんが通っていた予備校に行けばいいよ」と言われました。
私の兄は、全日制高校を中退し、高卒認定試験の受験生や様々な通信制高校生が大学進学を目指すコースがある予備校に通っていました。そこで、高認の合格を得て、大学へ進学していたのです。
正直、留学から帰国した私は、「教科書ベースで進む授業時間を受験勉強についやしたい」「切磋琢磨して大学を目指す仲間がほしい」と考えており、それを叶えるにはその予備校しかないと思いました。そして、高校3年からは、前期:週1日コース/後期:月1・2回登校するコースに変更し、予備校に毎日通いました。

その予備校には、通信制高校と同じように安心して勉強ができる環境がありました。不登校や高校中退の経験がありながらも大学合格という同じ目標に向かって一緒に頑張る仲間がいて、勉強だけでなく、細やかな心配りをしてくださる先生方がいたからです。そんな環境で勉強すればするほど、模試の点数も上がっていきました。
そして、自信がついてきた秋からは、浪人生と一緒に授業を受けたり、夜10時まで自習したりするようになりました。受験勉強を1年間乗り越えられたのも、朝から晩まで勉強に励み、休憩時間はバカなことも不安もこぼせる仲間がいてくれたからです。

そして、結果は、近畿大学、龍谷大学、京都橘大学が合格でした。第一志望の同志社大学には合格できませんでしたが、悔いはありませんでした。なぜなら、高校受験をドタキャンした私(コラム第2回「通信制高校へ入学を決めたのは中3の2月 その時、自分が変わるタイミングだった」)が、大学受験では逃げずに、高校3年の1年間、これまで以上にがむしゃらに勉強をして、初めて、合格という達成感を味わえたからです。

さて、学びリンクで働きだしてから、通信制高校でもコースや環境を変えずに、大学進学を目指せる道があることを知りました。
塾・予備校が母体の通信制高校やサポート校もありますし、大学受験に特化したコースを持つ学校もあります。
このような学校を取材すると、先生方が生徒一人ひとりを親身にサポートされていることを実感します。提出する志望理由書やポートフォリオを生徒が納得いくまで繰り返し添削してくれたり、何回も面接練習をしてくれたり、それまで設置していなかった授業を新しく設けてくれたり、赤本を揃えてくれたりとサポートが手厚いのです。

そして、通信制高校から大学合格を掴んだ卒業生から取材で話を聞くと、胸が熱くなります。

例えば、小学2年生から不登校で、「東京大学に行く」と決めてサポート校を見つけ、合格を実現した卒業生は、

受験へのモチベーションを維持するために、あえて自分のコンプレックスを刺激し、「なにくそ!」と思う土台を作ることを意識していました。「このまま東京大学に行けなったら無職になっちゃうから、何が何でも東京大学に行かなければ」と、あえて極端な設定をして奮い立たせていましたね。

また、小学5年生からほとんど学校に行けず、中学ではいじめを経験した卒業生は、

中学卒業後、周りの子たちは全日制高校に入学しました。その中には、私のことをいじめてきた子たちもいて…。その子たちが先生たちには気に入られて、推薦で入ったと話を聞いたときに、「私、絶対この子たちに負けない。絶対いい大学に入ってやる」と思ったんです。

そして、私自身も、「自分が受験をドタキャンした全日制高校に通っている人たちと同じレベルの大学には絶対入ってやる。それなら、『通信制高校に入ってよかったね』と周りも認めてくれるはず」と、心の奥底でふつふつとさせながら大学受験を乗り越えた一人でした。

でも、社会人として働くようになった今は、相手の出身大学を知らないのが当たり前になりました。ただただ、いろんな人をすごいと尊敬することばかりです。そんな人たちと出会う度に、「まだまだだな。でも、あと10年後には、あなたみたいになりたい」と現状に満足せず、闘志を燃やすのです。

次回は、「私が通信制高校生だった日々を今振り返って思うこと」のまとめ編です。