通信制コンシェルジュ「進路相談日記」99
親が通信制高校に偏見を持っていて進路の話ができません…
2025年1月15日
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-こんなご相談を受けました-
▶親が通信制高校に偏見を持っていて進路の話ができません…①中学3年生の女子生徒
②相談場面:合同相談会(福岡)にて相談
③進路選び経過:自分は通信制高校に行きたいと思っているが、保護者が納得してくれず全日制高校を勧めてくる。親子で意見が対立しており進路の話ができない状態。
▶相談内容詳細
※以下、ご相談者様を「相」、コンシェルジュを「コ」と表記
相:私は自分でいろいろと調べて、通信制高校に行きたいなと思っています。でも、父も母も通信制高校に偏見を持っているらしく、「全日制高校に行ってほしい」と言ってきます。自分でいくつか行きたい学校の候補もあるんですが、父と母が納得してくれないので、なかなか話ができません。
コ:ご自身で進路を調べているのは素晴らしいですね。ただ、ご両親と意見が一致していないのですね? 具体的にどんなイメージを持たれているんでしょうか?
相:通信制高校に行ったら「友達ができない」「集団生活に馴染めなくなる」とか、あとは「大学に行けない」など進路のことも心配されます。
コ:なるほど。通信制高校って通わなくても良いイメージがあるので、人とコミュニケーション取れる機会も少ない印象なのでしょうね。でも、実際は毎日通える学校もあれば、クラス活動や学校行事が盛んな通信制高校もあるんですよ。
相:そうですよね。私もいろいろ調べてみて、なかには制服を着て、みんなで授業を受ける学校もあったりしますよね。
コ:とてもよく調べられているのですね! ちなみに、ご相談者さんは、どんな通信制高校に行きたいのですか?
相:私は、通学をしつつ、アルバイトなど学校以外のこともいろいろやりたいと思っているんです。ですから、平日の週2日くらいは学校以外の時間に充てられたり、あるいは毎日通ったとしても午後からは自由に過ごせたり、そんな学校生活をイメージしています。
コ:通学して学校生活を楽しみながらも、自分自身の時間や活動も充実させたいのですね! それでしたら、なおさら通信制高校が合っていますね!
相:そうですよね! でも、両親がそれを理解してくれなくて…。
コ:もしかしたら、お父さまもお母さまも、まだ通信制高校へのイメージが具体的に湧いていないのではないでしょうか? ちなみに、学校見学などは行かれましたか?
相:いえ、まだ行っていません。私もホームページやパンフレットなどで見ているだけです。
コ:それでしたら、ぜひ親御さんと一緒に、学校見学に行かれてみてはいかがでしょうか? 実際に見学されると、違ったイメージで通信制高校を知ることができます。多くの学校がオープンキャンパスなどを実施しており、学校の見学だけでなく、在校生の話を聞いたり交流する機会のある学校もありますよ。
相:本当ですか。それは楽しそうです!
コ:はい、実際、学校見学に参加されて、通信制高校の印象がガラッと変わった親御さんは多いんです。
相:そうなんですね! そうしたら両親を誘って、気になる学校の説明会に参加してみようと思います!
▶お答えした学校選びのヒント
進路選択において、親子で意見が一致しないケースは、どんなご家庭でもあることだと思います。
特に通信制高校の進路を考えるご家庭の場合、通信制高校に対する印象が親子で違っていることもあり、親御さんが積極的に通信制高校を勧めないといったケースも考えられます。
通信制高校の印象として、「人と交流できない」「自学自習なので勉強を教えてくれない」「大学に行けない」などとイメージされる人も多いのではないでしょうか?
ところが、現在の通信制高校は様々なかたちで通学ができたり、クラス活動や学校行事を通しての仲間との交流機会、学び直し、大学受験コースなど、それぞれの目的や学力に応じた授業の展開など、一人ひとりのニーズに合わせた幅広い活動を行っています。
ただ、こうした話をすると、「それは宣伝で言っているだけで、実際は誰も勉強していない・通っていない」と思われる方もいます。
では、実際の通信制高校はどうなっているのでしょうか。具体的な様子や雰囲気は、ホームページやパンフレットからはなかなか得ることができません。そんなとき、「生」の情報を得られる機会が学校説明会や学校見学なのです。
いま多くの通信制高校が、工夫を凝らした学校見学を行っています。実際の授業への参加(体験授業)であったり、在校生の話を聞ける機会、あるいは在校生との交流ができる学校などもあります。また、そのまま教員との個別相談を実施する学校もあります。
実際にその場に足を運んでみることで、それまで想像できなかった様々な面が見えてきます。教室の雰囲気、生徒の雰囲気、賑やかさや静けさなど、学校によって印象も変わってきます。
在校生との交流では、たとえば中学時代まで不登校で元気のなかった生徒が、生き生きと自身の高校生活を語る姿を見ることができるかもしれません。
「百聞は一見にしかず」と言いますが、実際に学校へ足を運び、肌で感じ得た情報はとても重要なものになっていきます。実際に、見学に行ったことで、通信制高校への「イメージが変わった」「価値観が変わった」とおっしゃる親御さんもたくさんいらっしゃいます。
ぜひ、一度、通信制高校へ足を運んで、実際の生徒さんや先生方の様子を見てみてはいかがでしょうか?
・・・いかがでしたか? 同じような状況のご相談、最近増えています。
進路選択の際に、参考にしてみてください(^-^)
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