ちょっと踏み出す勇気
中3のとき先生に「りゅうにはあの高校が合うかも」と勧められて高校見学に行きました。「高校ってどうせこの延長でしょ?」と思っていたら、校則も自由だし制服も超カワイくて、「超カッコいい!超カワイイ!みんな恥ずかしがらずに自分を表現してる!」って感じて「ちょっと踏み出すだけでこんなに違う世界が広がってるんだ。世界を狭めていたのは自分だった」って思えたんです。それからはその高校に入りたい一心で必死で勉強しました。中学校時代は本当に楽しくありませんでした。けどそれって自分を出してないからだなと気づいて。自分が好きなことを誰にも話したこともないし、その当時は出したところで変わらないとわかっていました。それよりもみんなから嫌われたり、からかわれたりする恐怖の方が上回っていたんです。
「りゅうちぇる」デビュー
高校入学前になって、その頃からTwitterやInstagramとか、SNSが流行り出していました。だからすごく勇気を振りしぼって初めて、「ちぇるちぇるランドの王子様りゅうちぇる。4月から○○高DK(男子高校生)」って書いて自撮りを載せたんです。それが広まって「ヤバイやつが入ってくる」と話題になって(笑)。最初はやっぱり怖かったけど、中学と同じは嫌だったし、自分が高校生活を送っている姿が想像できていたこともあって、入学式は水色のカラーコンタクトを入れて、チークしてそばかす描いて髪もクルンクルンにしてスポンジボブのリュックをかついで行ったんです(笑)。でも制服がカワイイ学校だから女の子たちはカワイイに敏感だし、みんな興味を示してくれました。高校は本当にそれまでにないぐらい楽しかった。全校集会でりゅうちぇるコールが鳴って舞台に上って踊ったりしたこともあって、「僕って目立ちたがり屋だったんだ」と思えるぐらいすごく自分を出せたんです。学校でも「Twitter見てます」「カワイイ」「一緒に写真撮って」って言ってもらえたし、フォロワーも増えて高校生活はすごく自分にとって自信になりました。