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専門学校の選び方と押さえておきたいポイントその③
8分野に区分される専門学校の学科・コース(後編)

 2018年7月23日

 


専門学校がリンクしている業界、職種は8分野あり、各分野の状況や特徴を前回と今回の二回に分けて解説しています。

前回お伝えした4分野(①工業分野 ②農業分野 ③医療分野 ④衛生分野)についてはこちらの記事をご参照ください。

⑤教育・福祉分野
…主に保育士、幼稚園教諭、養護教諭などの教育関連と介護福祉士、社会福祉士の福祉関連、そしてスポーツインストラクターやトレナーなど社会体育(スポーツ)関連の業界があります。

教育関連は、2年間で保育士と幼稚園教諭の二つの資格が同時できる学校と教育系短大の通信制学科と連携して3年間で資格取得を目指す学校があります。

後者の3年制課程の学校は、通信制高校とサポート校の関係に似ていて、二つの学校に席を置くことになります。2年制課程よりは、緩やかなペースで学校生活を送ることができます。

待機児童問題に直面している教育関連に限らず、高齢化社会の課題を担う福祉関連、健康増進に関わるスポーツ関連があるこの分野は社会的意義が高い職種ばかりです。

⑥商業実務分野
…この分野は、専門的なスキル、手に職をつけるというよりも、ビジネスマナー、ビジネスコミュニケーションや一般業務を幅広く遂行できる能力を修得することを目的とします。

コミュニケーションを活かせる仕事としては、一般企業のサービス部門や観光・ホテル系も含まれます。

資格取得のための座学中心の授業となります。特定職種の技術が卒業と同時に身についている訳ではないので、学生時代に目的意識を高く持っていた人とそうでない人の差が資格取得数などで歴然とします。

また、どこの企業でも必要不可欠な経理・簿記に関することも学ぶので、企業への一般職採用を考えている人には8分野の中で唯一、つぶしが効く分野とも言えます。

⑦服飾分野
…一般的にはファッション分野と言われていますが、以外とこの分野の歴史は古く、戦後の女性が仕事で身を立てるために服を自ら作ることが求められた時代に由来しています。

しかし、現代のファッション業界は個人が服を作るスキル以上に、国際化と共に生産、流通形態なども目まぐるしく変化しているためマーケティングなどのビジネス力も学べる学校も増えてきました。

どの学校でも学科やカリキュラムの構成は次の3つが主になりますので、どういった職種に就きたいかを意識して学校選びをすると良いでしょう。

①デザイナーなどのデザイン系
②パターンナー、オートクチュールなどのクリエイト系
③スタイリスト、マーチャンダイザーなどのビジネス系

個性溢れるセンスを持った通信制高校の生徒などには向いている分野と言えるでしょう。

⑧文化教養分野
…この分野は、イラスト・デザイン・写真・美術系のクリエイティブな職種に関わるものと、声優・音楽に関わる仕事や公務員などがあります。この分野は①から⑦分野にはまらない領域をカバーしているので、様々な業界、職種があります。

医療系と思われがちな整体の専門学校も、国家資格ではなく民間資格のため、医師会と関連した医療分野とはなっておらず、文化教養分野になっています。

また、語学系の専門学校やトリマーなどの動物系もあり、多岐に渡る分野構成となっています。


以上、8分野の概要と特徴をお伝えしました。興味が持てそうな分野はありましたか?

専門学校の学びは実生活に結びついているものばかりです。決して、研究職などではありません。

高校卒業後の進路が、あやふやでどこに進んでいいか迷っている方は、生活の中での関心事に目を向けてみてください。意外と専門学校の学びと結びついているかもしれませんよ。

次回は、学校の形態が似ていて見分けが紛らわしいと言われる専門学校の認可校と無認可の専門スクールの違いと特色について解説します。