専門学校の選び方と押さえておきたいポイントその⑧
専門学校入試の面接対策のポイント
2018年12月3日
専門学校の入試における面接ですが、一部(医療系)を除いては受験生の合否を振り分けるものではなく、入学を前提とした意志を確認するニュアンスが強いのが特徴です。通信制高校の入試と相通じるものがあります。面接官が何を聴きたいのか、何を知ろうしているのかが分かれば、その対応もさほど心配する必要はありません。
|大学の入試の面接と専門学校のそれとは、どこに違いがあるのか? この問いに対する答えがポイントになります。
大学は、自分の興味関心がある特定の学問を習得する、学びを深める教育機関です。学ぶ分野系統と就職先が必ずしも結びついているとは限りません。例えば、文学部を出て、文学にまつわる出版系の仕事に就くのは少数で、ほとんどの学生が文学とはあまり関係性のない業界に就職しているようなことからも分かります。
一方、専門学校は、特定の業界や職種のスペシャリストを養成するために必要な資格を取得したり、スキルを身に付けたりする教育機関です。
業界、職種、学びが一直線に繋がっています。
当然、専門学校の入試の面接でも確認されるのが、仕事についてきちんと理解して志望しているのか?ということです。例えば、志望動機が、IT関連に興味があったからだとしても、グラフィックデザイナーのようなクリエイト的な仕事に就きたいのか、それともSEのようなエンジニア系の職種を希望するのか?
より具体的でクリアな将来像を語らなくてはいけません。それには、業界研究、職種研究を学校選びと並行してやらなくてはいけません。
次に面接官がポイントとするのは、なぜこの学校を選んだのか?
仕事選びの動機の後にくるのは、学校選びの目線です。
同じ地域で、同じ学科の他校があるにもかかわらず、他でもないその学校を選んだポイントを相手の教育目的や教育目標に沿って伝えることです。
それには、今一度、それらが明確に記載されているガイドブックやパンフレットを熟読して、整理する必要があります。ややもすると、何となくで読み飛ばしがちな「建学の精神」や「教育理念」が書かれているページのキーワードぐらいは頭に入れておきましょう。
とかく、面接対応というと挨拶の仕方や話し方など受け応えのマニュアル的なことにとらわれがちですが、肝心のことは、その業界、職種や学校をどうして選んだのか、そのことをどこまで掘り下げられているか、それらをきちんと相手に伝えることができるかということになります。
専門学校入学前のそうした一歩踏み込んだ自己分析がなされていれば、夢を実現するための就職活動にも活かされてくるはずです。
自分のなりたり、やりたいがどれだけ明確なのか、それがその専門学校に進学することでどう実現するのか、受験準備を通して、目先の学校選びだけにとらわれない本物の自分探しを問い直す機会にしてみてはどうしでしょうか?
次回は、専門学校を卒業した後の進路は“就職”だけではない、意外なキャリアパスとして注目される『専門学校から進める大学編入制度とは?』をお伝えします。