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専門学校の選び方と押さえておきたいポイントその⑨
専門学校からの進学、【大学編入学制度】とは?

 2019年1月23日

 


通信制高校へ進む場合、中学からそのまま進学するコースと他の全日制高校に進学した後に転入学・編入学で入学するケースがあります。

今回は、通信制高校とは違うものの、学校種を越えた新たなキャリアパスとして注目される専門学校から4年制大学への編入学について解説します。

ここ数年で急速に広まった大学の入試制度にAO入試(アドミッションズ オフィス入試)と専門学校を卒業後、4年制大学の3年次に途中から入学できる【編入学制度】があります。

高校卒業後に専門学校に入学し、専門士の称号を得て、さらに4年制大学の3年次、4年次での学びを経て、大学卒業時には学士の称号も得るというトータル4年間でW取得が可能な進路プランになります。

当然、入試ですので合否が問われます。では、どの分野の専門学校が有利で、どういった学びをすれば良いのか、具体的な例を参考にしてみます。 今年、大学卒業を迎えるAさん。当初、彼女は東京都内の公立高校に通っていましたが、校風に合わず、同じく都内の公立の通信制高校に転入学(転校)しました。卒業後の進路は大学進学を希望していました。

第1志望は都内の難関レベルの私大です。複数受験しましたがことごとく不合格となりました。結局、合格したのは本意としていない中堅大学の文学部でした。元々、Aさんは語学系の学部が希望で、卒業後は国際色溢れる職業を夢見ていました。

あえて浪人する道もあったのですが、あと一年間も受験勉強を継続できるか不安になり、相談に来られました。

語学を学んで国際的な仕事就くのであれば、大学進学でなくても就職に強い語学系の専門学校へ進む道もあります。最終的には、合格していた大学ではなく、そちらの専門学校進学を決めました。決め手になったのは2年制の【大学編入学コース】の存在でした。

そのコースではどういったことが学べるのかというと、2年間で英語の4スキルである「読む」、「聞く」、「書く」、「話す」の習得は勿論ですが、卒業後に4年制大学の編入学試験のフォローもしてくれるのが特徴です。

そのために、大学編入コースには、4年制大学の1、2年次で学ぶような一般教養科目の授業があります。専門学校卒業後から、3年次へ編入学となると1、2年次の学びがありませんので、そういったサポートもあるわけです。

上記は一例にすぎませんが、概ね大学の編入学試験のポイントをあげると次の3つになります。
1、語学力(英語)
2、面接
3、小論文
加えて、学部の専門性に関わる資格があればさらに有利です。

語学系学部ならば、英検、TOEFL、TOEICなどの検定資格や経済、経営の社会学系学部ならば簿記の資格、理工学系は情報処理の資格などです。これらはいずれも専門学校で資格取得が可能なものです。専門学校の分野系統でいうと、語学系、商業実務系と工業系が有利です。

大学編入学コースは、受験予備校さながらに、様々な大学の編入学に合わせた個別対策授業もあります。たとえ、大学編入学試験がダメだったとしても、専門学校卒業ということで就職していきます。

結局、Aさんは2年間の学びを終え、卒業時には、晴れて東京外国語大学という最難関の国立大学に編入学で合格しました。一般的に、この大学へ進学するにはセンター試験など幅広い受験科目や各大学で実施される二次試験の対策が必要です。

編入学試験の英語では好成績を収め、面接では『アフリカの支援』という自分のビジョンを語り、小論文でもその熱い想いを表現しました。これもAさんが2年間の学びの中で練り上げ、抜かりのない対策を取った結果でした。

少子化時代も佳境に入り、大学の運営の在り方も大きく変わろうとしています。こうした専門学校と大学の編入学を通した連携、接続はますます広がっていくことでしょう。

それにもまして、一人ひとりが掲げた夢や目標の描き方が問われる時代とも言えます。

とは言え、夢や目標を掲げたとしても学費などの経済的な理由で進学を断念せざるを得ないことも少なくありません。

次の最終回は、
『夢をあきらめない』-働きながら学ぶ、就職進学、自力進学-ついて解説します。