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通信制コンシェルジュ「進路相談日記」80
まだ小学生ですが、通信制高校を考えるのは早いでしょうか?

 2024年1月15日

 

-こんなご相談を受けました-

▶まだ小学生ですが、通信制高校を考えるのは早いでしょうか?
①小学6年生の女子児童のお母さま
②相談場面:合同相談会(東京・新宿)にて相談
③進路選び経過:小学校4年生から学校の雰囲気や課題についていけず不登校に。この先どうなるかわからないが、中学卒業後の子どもに合う進路として、いまから情報収集をしておきたい。
④ご本人の状態:もともと勉強嫌いではないが、こだわりが強く、集団授業のペースに合わせるのがつらい。週2回、家庭教師で勉強を進めている。

▶相談内容詳細
※以下、ご相談者様を「相」、コンシェルジュを「コ」と表記
相:まだ小学生ですが、通信制高校を考えるのは早いでしょうか?


コ:いえ、まったくそんなことはないですよ。通信制高校もたくさんあって、いろんな特色があるので、早くから選択肢の一つとして考えておくことはとても大切だと思います。

相:ただ、まだ小学生なのでどんなところが合うか見当もつきません。中学校で気持ちや状況も変化するかもしれないですし、全日制高校を希望するかもしれません。現時点で何か特別に興味があることとか将来の夢もありませんので。

コ:小学生の段階ならそうですよね。ただ、通信制高校は必ずやりたいことが決まっていなければいけないものでもありませんし、入学してから自分の道を探していける学校もたくさんあります。それから、夢や目標にこだわらず、ご本人が安心して学んでいける環境という視点で探してみるのも良いと思います。

相:そうなのですね。いま、家にいる間は週2回ほど家庭教師をつけていますが、そちらは本人も安心して学んでいるようです。そうした様子を見て、一度、個別指導の通信制高校を考えたりもしたのですが、一方で、本人は別に集団が嫌いというわけでもなく、本当ならみんなと一緒に勉強したいと思っているようなんです。でも、親から見ると、こだわりも強いし、みんなと同じペースでバランス良くやっていけるようには思えません。

コ:なるほど、お母さまから見て、実際のご本人の特性と望んでいるものが合っていない印象もあるのですね。

相:そうなんです。でも、そうした状況自体が中学校で変化するかもしれないですし、いまどういう方向性で進路を考えていけば良いかもわかりません。

コ:そうですか。お子さん自身が中学校で変化するかもしれないですし、いまの段階ですべて決めてしまうのは難しいですよね。そうした状況でしたら、通信制高校やサポート校が運営している中等部を利用してみるのも一つかもしれません。

相:中等部ですか?

コ:はい、いわゆるフリースクールの一つになります。中等部は、通信制高校やサポート校と同じ施設を利用していることが多く、高校の先生が対応してくれたり、学習スタイルも高校と合わせているケースがあります。つまり、フリースクールとして利用しながら高校の疑似体験ができる点が大きな特徴です。

相:なるほど、それは良いですね。ただ、中学校は基本的に行かせるつもりでしたので、フリースクールは考えていませんでした。

コ:フリースクールは絶対に行かなければいけない場所ではありませんので、中学校に行きながら、並行して利用している子も多いです。利用の仕方は自由ですよ。

相:ただ、中等部となるとその先の通信制高校に進学しなければいけなくなりませんか? もし合わなかったらどうすれば良いのでしょう?

コ:いわゆる中高一貫校とは違いますので、中等部の利用は系列校に進学することを前提とはしていません。実際、中等部を利用している子の中で、全日制高校へ進学したり、系列校とは違う通信制高校やサポート校に進学している子もたくさんいます。利用の目的は様々で、その居場所で元気になって新しい環境に挑戦する子や、自分に合った環境や学び方を探して次の進路選択に活かすなど、いろんな活用の仕方ができますよ。

相:つまり、体験的な感覚で利用することも可能なのですね。それでは中等部からの利用も視野に入れて考えてみたいと思います。



▶お答えした学校選びのヒント
最近、合同相談会の場でも、小学生や中学校低学年の方の相談が増えています。

通信制高校やサポート校は、その特徴が多種多様で、学習スタイル、スクーリングの状況、教室の雰囲気や人数規模、在校生や先生の雰囲気、開講しているコースや講座の種類など、様々な角度から見て選択肢も変わっていきます。そのため、お子さんに合う学校選びをしていくためにも、早くから動き出すことはとても大切です。

ただ、今回の相談者の方のように、早期からの進路探しでは「お子さん自身の希望が明確でない」「お子さんと保護者の気持ちが合っていない」「現時点での希望や不安が、先の成長過程で変化するかもしれない」という状況が起こり得ます。

「現時点で明確な進路を決められない」だけど「突然決められないから今のうちに何かしておきたい」という状況だと思われますが、そうした場合に、通信制高校やサポート校が運営している中等部をご紹介する場合があります。

中等部はフリースクールの一つで、学校以外の民間教育施設になります。利用の仕方は自由なので、中学校と並行して利用する子どもたちもいます。相談場面でもご紹介したように、運営する通信制高校やサポート校と同じ環境で過ごすことができるので、利用しながらその学校の雰囲気や学習スタイルを実際に体験することができます。

この大きなメリットは、進学前に、その学校との相性がわかるということです。その環境や学び方が「合う」と判断できれば、そのまま同じ環境で高校生活をスタートすることができます。一方、「合わなかった」としても、そうした基準を持てたことが、次の進路選択の大きな材料になります。

中等部の利用が必ずしも系列の学校への進学を決めるものではありませんので、お子さんの状況や気持ちが変化しても、方向転換も柔軟に可能となります。


・・・いかがでしたか? 同じような状況のご相談、最近増えています。
進路選択の際に、参考にしてみてください(^-^)

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