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通信制コンシェルジュ「進路相談日記」89
大学受験に有利な通信制高校はありますか?

 2024年6月19日

 

-こんなご相談を受けました-

▶大学受験に有利な通信制高校はありますか?
①高校1年生の男子生徒のお父さま
②相談場面:合同相談会(新宿)
③進路選び経過:全日制高校を不登校になり、進路変更をしたいと考えている。卒業後は大学進学を希望しているが、進学実績の高い通信制高校を探している。

▶相談内容詳細
※以下、ご相談者様を「相」、コンシェルジュを「コ」と表記
相:高1の息子ですが、大学進学を見据えて今の全日制高校へ進学しました。ただ、ゴールデンウイーク明けから体調を崩して不登校になりました。夏休みが明けた9月から通信制高校へ転校しようと親子で話しているところです。

コ:連休明けから体調不良が続いている様子なのでしょうか。お父さまも心配ですよね。通信制高校は自分のペースで学習を進めていけますので、体の負担はこれまでよりも楽になると思います。

相:はい、子どもには通信制高校でゆっくり学校生活を送ってほしいと思っています。でも、一方で、もともと大学進学を目指していたものですから、その目標も実現させてあげたいと思っているんです。どこか大学進学に有利な通信制高校はありますでしょうか?

コ:はい、「大学進学に有利」ということですが、通信制高校の場合はいろんな側面があると思います。たとえば、一般受験の対応に強いのか、指定校推薦の枠が多い学校なのか、あるいは総合型選抜に強い学校なのか、といったところですね。一言で大学受験といっても、いま大学入試の形態が多様になってきていますので、学校によっても強みが異なってくると思います。

相:なるほど、大学入試にもいろんな種類があるのですね。単純に学力を上げて、一般受験で合格するようなイメージを持っていました。

コ:もちろん、基本的な学力を上げていくという点では、大学進学に力を入れている通信制高校では共通して行っているところです。ただ、いま大学に進学している人の約半数は推薦で入学しています。推薦入試も最近形態が変わってきていますから、学力以外で大学側にアピールできる材料を、在学中につくりやすい学校という点もポイントになるかもしれませんね。

相:学力以外にアピールできることってどんなものでしょう?

コ:たとえば、通信制高校は自由な時間を活かして、独自にいろんな勉強ができますよね。社会に必要なスキルを身につけられたり、全日制高校では味わえないような独特な体験や経験を積むことができます。働きながら社会性を身につけて通信制高校に通う生徒さんもいらっしゃいます。最近はプロジェクト学習といって、社会課題を生徒同士で話し合って解決策を考えてみたり、それらを発表する機会を設けている学校も増えています。こうした独特の活動が大学側にとっても魅力的に映ることもあり、それが大きなアピール材料になることもあるんです。

相:なるほど、そういうことなのですね。うちの子どもは大学進学の意欲はあるものの、具体的にどんな大学や学部学科に行きたいかまでは決まっていないんです。ですから、大学入試もどんなかたちで進めていくのか、いまの段階ではまったくわかりません。

コ:そうした状況でしたら、まずは大学受験への対応が手厚く、かつ様々なメニューを持っている通信制高校を探していくのが良いかもしれませんね。また、合同相談会では「大学進学相談コーナー」や「大学進学講演会」などもあります。こちらで最新の大学受験事情や通信制高校からの進学などについてお話が聞けますので、ぜひお立ち寄りください。

相:わかりました。ありがとうございました!



▶お答えした学校選びのヒント
通信制コンシェルジュの相談では、卒業後の大学進学に関する相談を多く受けます。

多くの方は、卒業後の状況を気にされており、特に在学中の進学指導がどのようになっているのか知りたいのではないでしょうか。

大学進学に関しては、現在、多くの通信制高校でサポートが行われています。自由な時間を持てる通信制高校のしくみを有効活用し、多様な形態で様々な進学指導がされています。たとえば、習熟度別にクラス分けされた受験指導や個別指導、オンラインを活用した指導など、それぞれの生徒の個性に合わせて対応が行われています。

ただ、多くの方は、上記のように「大学受験=学力を上げること」とイメージされているかもしれません。しかし、現在、大学入試はその形態が多様化されており、様々な選抜方式が実施されています。

特に想像しやすいのは、学内での成績をもと学校から推薦を受けて受験する「指定校推薦」ではないでしょうか。指定校推薦は、大学が定めた高校(指定校)の生徒が出願できる仕組みで、高校在学中の成績や活動など総合的に判断されます。この指定校は、一般的に大学がその高校のこれまでの進学実績に応じて指定をします。つまり、進学実績が多ければ指定校枠も多くなるため、比較的、開校年度が新しい学校よりも、昔から運営されている学校のほうが枠を多く設けていることが考えられます。そのため、受験勉強に手厚い学校であっても、指定校枠が少ないといったケースもあります。

もう一つは、総合型選抜です。総合型選抜とは、受験生の学ぶ力や意欲を学力だけでなく総合的に判断する試験方式です。大学側の「どんな学生に入学してほしいか」というアドミッション・ポリシーに即した人材を総合的に判断していきます。

実は、現在、大学に入学している約半数、私立大学については約6割が、この総合型・学校型選抜で入学しています。こうした推薦入試は、その大学に入りたいという意欲、大学側が求める人材であるという根拠が必要となるため、そのアピール材料をいかにもっているかも重要になります。通信制高校では、全日制高校にはない自由な時間と多様な教育活動がありますから、こうした「アピール材料」を在学中に増やしていけるメリットがたくさんあるのです。

このように大学進学に重きを置いた高校探しでは、最新の大学入試制度や状況を改めて整理し、学力だけでなく在学中にどんな実績を詰めるのかなど、幅広い視点から探してみるのも良いと思います。




・・・いかがでしたか? 同じような状況のご相談、最近増えています。
進路選択の際に、参考にしてみてください(^-^)

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