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通信制コンシェルジュ「進路相談日記」91
親子で意見が合いません…

 2024年7月17日

 

-こんなご相談を受けました-

▶親子で意見が合いません…
①中学3年生の女子生徒とお母さま
②相談場面:合同相談会(静岡)にて相談
③進路選び経過:通信制高校への進学を考えているが、親子で意見が合っていない。お子さん本人はなるべく通学せずオンラインの学習で卒業を目指したい一方、お母さまはなるべく通学もしてほしいと考えている。

▶相談内容詳細
※以下、ご相談者様を「相」、コンシェルジュを「コ」と表記

相(母):通信制高校への進学を考えているのですが、いま親子で意見が合っていません。本人はあまり通学しないプランを考えているのですが、親としては、ある程度は通学してほしいと思っているんです。

コ:お二人の意向が合っていないところなんですね。でも、しっかり進路に向けてお二人でお話ができているのは素晴らしいですね。ご本人さまは、なぜ通学しない学校生活を希望されているのですか?

相(子):人とあまり関わりを持ちたくなくて、教室で授業を受けたくないんです。それからスクーリングも少ないところがいいです。でも勉強はしたいので、オンラインなどで学びたいなと思っています。

コ:そうなのですね。オンラインでの学習も充実してきているので、自宅で自分なりのペースで卒業を目指す人もたくさんいますよ! お母さまは、どうして通学をしてほしいと思われるのですか?

相(母):やはりずっと家にいると生活習慣も成り立たないと思いますし、通学することで勉強以外にもいろんな経験をしてほしいと思っているんです。毎日通ってほしいわけではないのですが、週に2日でも3日でもいいので学校に行ってほしいなと思います。

コ:おっしゃる通り、通学することで勉強以外のいろんな経験も積めますよね。

相(母):そうですよね、どうしたら良いでしょうか?

コ:そうですね、まず、いまの段階ですべてを決めなくても良いと思いますよ。通信制高校は一つの学校の中にも様々なプランが用意されています。そして、それらのプランは入学後に変更もできます。高校生活は3年間あるわけですから、この間にお互いの気持ちや状況も変わるかもしれませんよね。ですから、そうした変化にも対応しやすく、いずれの希望も叶えられる学校を探されるのはどうでしょうか?

相(子):具体的にはどんな学校を探せばいいのですか?

コ:いまお伺いしたお二人のご要望としては、「スクーリングが少ない」「オンライン学習がある」「通学ができる」「勉強以外の経験がつめる」といったところかと思います。これらがいずれも満たされる学校を一緒に探していきましょう!

相(母):ありがとうございます! 二人の希望がいずれもあって、入学後に改めてどんな通い方をすれば良いか考えればいいということですね。それでは、そうした学校を教えてください!



▶お答えした学校選びのヒント
コンシェルジュ相談の場で、「親子の意見が合っていない」ということはよくあります。

なかでも特に多いものとしては、上記の相談場面のような、子どもは「通学を少なくしたい」、保護者の方は「なるべく通学してほしい」という状況です。

このケースでは、多くの親子が「通学するか・しないか」によって「選択する学校が変わる」と思われているようです。しかし、これには若干の誤解も含まれているように思います。

まず、通信制高校の基本は通信教育によって成り立っていますので、本来、全日制高校や定時制高校と違い、通学による授業を前提としていません。最低限、先生から対面指導を受けるスクーリングがあり、これがいわゆる通学にあたるわけですが、これは全日制高校と比べると10分の1程度の少なさで、標準的には年間20日程度となります(25単位履修した場合)。

スクーリングそのものは必須になりますが、反対に、それ以外は本来通学しなくてもいいのです。

ただ、いま多くの私立の通信制高校が、日常的に通学できる環境を用意しています。ここで行われる通学は、「行かなければいけない」ものではなく「通学したい人が通っている」状況になります。

つまり、「通いたくない」も「通いたい」も両方叶えられるのが通信制高校なのです。上記の親子のお話としては、「通いたくない」お子さまのご希望は、通信制高校の基本に沿って叶えられます。一方、「通ってほしい」お母さまのご希望は、通える拠点がある学校であれば叶えられるのです。

こうしたご相談の際に、1点だけ注意が必要です。

たとえば、お子さんのご希望に合わせて「オンライン学習で勉強」「スクーリングの少ない学校」だけに絞って学校を選んだとします。このとき、入学した学校の本校が遠方にあり、ご自宅の近くに通学拠点がない場合、あとで「やはり通学したい」と気持ちが変わっても、通学できる場所が近くにない、という状況が起こり得ます。

高校生活は3年間ありますので、いつ・どんなふうに気持ちや状況が変わるかわかりません。そのため、まだ意向が明確になっていない場合は、どちらにも対応できる学校を選ばれるのが良いと思います。

実際に、通信制高校の在校生や卒業生などをインタビューしていると、当初は通学を希望していなかった生徒が、入学後に友達や先生との良い出会いがあったり、様々なイベントや授業を通して「通学したい」という気持ちに変化する事例がたくさんあります。

このように、途中から通学パターンや学校生活のあり方を変えていけるのも通信制高校の良いところです。最初からすべてを決め過ぎず、いろんな可能性を残しながら学校を選んでいただけたらと思います。




・・・いかがでしたか? 同じような状況のご相談、最近増えています。
進路選択の際に、参考にしてみてください(^-^)

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