患者が求めている支援はそれぞれ異なっている
―― OIとODの会から見た「学校に求められること」はありますか?理事長 やはり、起立不耐症・起立性調節障害は病気であるということを正しく理解してほしいですね。世の中にはいろんな病気があって、学校の先生であってもすべてを把握するということはできないと思います。ですから、まずは病気であると理解したうえで、医師からの「こういうことは控えて、こういうサポートをしてあげてください」というような診断や説明に耳を傾けていただければと思います。
副理事長 起立性調節障害とはいろいろな症状の複合的な疾患名なので、一人ひとり症状はまったく違います。今までに起立性調節障害の生徒さんを教えたことのある先生であっても、次の起立性調節障害のお子さんが同じということはないと思って接していっていただきたいです。
理事長 患者が求めている支援のレベルがそれぞれ異なるという面もあります。車椅子で通学したいと思っている人もいるし、歩くことは大丈夫という人もいる。
症状は重いけれどできるだけ遅刻もしないで毎日学校に通っている子が、本人の頑張りとはとらえてもらえず「君はわりと元気だね」と言われてしまうケースや、先生側が軽症な人を基準にして考えているために、「なぜあの子はこれだけできるのに、あなたはできないの?」と言われてしまうケースも耳にします。
副理事長 ご相談に来られる患者さんやご家族の方には「学校にひとつひとつこちらの要望をていねいに言っていくようにしてください」と言っています。学校側が「大丈夫です」と言っても丸投げにはせず、要望に対応してくれるかを確認することは大切です。
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