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椎名雄一先生コラム『不登校に効く心理学の話』48
ネガティブな仕草や表情に注意

 2024年8月30日

 


カウンセリング室の椎名雄一です。
日々皆さんとメッセージのやりとりをさせていただいたり、カウンセリングをする中で気づいたことや傾向などをこのコーナーでお伝えしています。

「暗い表情」「ため息」「ドアを強く締める」「貧乏ゆすり」

私たちは知らず知らずに言葉以外の方法で周囲に感情をまき散らします。
この非言語的なメッセージには注意が必要です。

「あなたの服装が気に入らない」と注意されるのと

姿を見た途端に「はぁ」と深くため息をつかれるのと

受け手としたらどちらが辛いと思いますか?
特に悩みを抱えて、不安になっていたり、人間関係に恐怖心を持っていたり、自信がない人、憂鬱な人にとってどうでしょうか?

「服装が気に入らない」と言われるのはそれはそれで厳しいメッセージですが、髪型や無精髭、姿勢、体型、靴、存在自体に対して注意をされているわけではないことがわかります。あくまでも問題なのは「服装」だと言っているからです。

一方で非言語的な「はぁ」という深いため息はどうでしょうか?

不快な気分になっているというのはなんとなく伝わってきます。でもそれがこちらに向けたものなのか?本人の機嫌が悪かったり、(こちらとは関係のない)嫌なことがあったからかどうかも判断つかないことがあります。

仮に自分に向けられたものだとわかってもそれが「髪型」なのか?「服装」なのか?「歩き方」なのか?は明確ではありません。場合によっては(そんなことは自分で考えればわかるでしょ)と言わんばかりにノーヒント、なぞなぞのようになっていることもあります。

不安を抱えている人。自信がない人はそれをどう解釈するでしょうか?

「きっと私の存在が気に入らないんだ」
「視界に入ってしまってすみません」
「髪型や服装や姿勢や歩き方や存在もきっと嫌いなんだろうな」
「もしかしたら自覚できていない欠点を怒っているのかもしれないな」
「あれ?何かやらなければいけないことを忘れていたかな?」


そうなります。そして5個10個20個と相手を不快にさせた理由を探して、自分の中で繰り返し繰り返し自分を否定します。「これがいけないんだ」「これを責められているんだ」・・そんな感じです。

ネガティブな感情は安易に表現しない方が良いのは当然のことして、理由がわからないネガティブな表現は5倍10倍相手を傷つけます。

それを回避する方法はその人の表出する非言語的な表現を全て無視することくらいです。
そうしなければ答えがわからないなぞなぞをずっと解き続けないといけないからです。

非言語の表現には十分に気をつけたいですね!