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椎名雄一先生コラム『不登校に効く心理学の話』55
ハンターのようにタイミングを見計らう

 2025年1月15日

 


カウンセリング室の椎名雄一です。
日々皆さんとメッセージのやりとりをさせていただいたり、カウンセリングをする中で気づいたことなどをこのコーナーでお伝えしています。

不登校のお子さんとの向き合い方は、タイミングが何よりも重要です。
毎日同じ声かけをしても、うまく行く時とそうでない時があるのは、「声をかけるタイミング」が合っているかどうかが大きく関わっているからです。「親はハンターのようにタイミングを見計らうとよい」と例えてくれた保護者の方がいます。まさに言い得て妙ですよね。潜むこと絶好のタイミングを待つこと。
準備しておいた必殺技を最適なタイミングで使うこと。まさにハンターです。

不登校のお子さんが元気を取り戻す前に「学校に行かなきゃ」と強く促すと、かえってプレッシャーとなり、ますます部屋にこもりがちになることがあります。だからといってずっと促さなくて良いわけではありません。促して欲しい日。タイミングもあるのです。「今日は背中を押して欲しいな」というタイミングを見計らうのはとても大事なことですね。

一方で、親が「今日はどうするの?」と毎日声をかけ続けると、子どもにとっては「毎日崖下に突き落とされる」ように感じられることもあります。この比喩は実際に子どもたちから聞いた言葉で「親の何気ない毎日の言葉がプレッシャーになり、心が休まらない」と感じていることを示しています。毎日おなじ(効果が出ない)言葉をかけ続けるよりも緩急をつけて、必要なタイミングを見計らって声をかけると良いですね。

声をかけないでそっとしておくタイミング

言葉少なく交流をして欲しいタイミング

学校とは関係のない日常の会話をして欲しいタイミング

人生や学校の話を相談したいタイミング

楽しい気分になることを助けて欲しいタイミング

ただ言わずに堪えてきた思いを聞いて欲しいタイミング

色々なタイミングが順番に訪れます。「不登校にはこれ」のような雑な対応ではタイミングをあわせることはできません。
このタイミングでは何をすべきなのか?細かく分けて対応できるほど、良い結果が出やすくなります。タイミングごとに何を大事にしたら良いかぜひ考えてみてくださいね。