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学びリンクで働く!元不登校・通信制高校卒業生のつぶやき
12:私の心友も元不登校

 2023年9月1日

 


こんにちは。
学びリンク編集部で働いている、元不登校・通信制高校卒業生の柳野です。

このコラムでは、そんな私が通信制高校の専門出版社である「学びリンク」で働きながら感じたことを紹介します。

夏休みはいかがお過ごしだったでしょうか。私は地元に帰省し、嬉しいことがありました!
それは、私の心友の一人が子どもを授かったことです。その心友は、本コラムの第4回(自分なりの踏ん切りのつけ方)で話に出てきた彼女です。人のことでこんなに喜んだのは初めてと思うくらい、喜ばしいことでした。

正直地元の同級生とは繋がりがうすい私ですが、かけがえのない二人の心友がいます。今回子どもを授かった心友とは幼稚園の年長の頃に仲よくなり、もう一人とは、小学3年の頃に出会いました。
私たち3人には、共通点がいくつかありました。親の仕事の都合で幼少期は離島で過ごし、転勤で同じ地に出会ったこと。同級生で同じ小学校に通い、音楽部に所属していたこと。同じピアノ教室で一緒にレッスンを受ける仲間だったこと。そして、不登校をそれぞれ経験したことです。

実は、3人で一緒のクラスになったことは一度もなく、共通の思い出をあげるとしたら、大学時代の2回の旅行。これまで多くの時間を一緒に過ごしてきたわけではありません。しかし、かけがえのない関係を築いてこられたのは、「ピアノ」と「不登校」という共通点があったからだと思います。

学校を休んでも、この3人なら誰も学校に行っていないこと責めずに迎えてくれる。学校を休んでも、ピアノ教室では会える。ピアノ教室まで行けなくなっても、定期的に連絡をくれる。連絡を断ち切られても、相手が回復したら連絡がくると信じて待ってくれる。そして、また会えてよかったと喜んでくれる。
それぞれのつらい時期を知っているからこそ、どんなことがあっても離れずにそばにいてくれると自然に想い合える仲なのです。

学びリンクの合同相談会で、「部活の時間だけは登校して参加しているんです」「習い事や塾には行っています」とお子さんの状況を話してくださる親御さんがいます。私は、そんな話を聞く度に、心友ふたりとピアノ教室で過ごした日々を思い出します。きっと、そこには、お子さんが行きたい思う理由と環境が揃っているのだと思います。その時間とそこで会う友人を大切にしてほしいです。

今思うと、今回子ども授かった心友には、随分心細い思いをさせてしまいました。私たちが中学1、2年の不登校の時、彼女は一人で学校もピアノ教室も通う日々だったからです。
彼女は小学2年で不登校を経験し、その後、私やもう一人の心友が学校に行けない時期も繋がりを守ってくれました。彼女がいなかったら、私たち3人の関係も途切れていたかもしれません。

そんな彼女が、かけがえのない相手とおなかにいる赤ちゃんと今後家庭を築いていくとなると、ものすごく感慨深いのです。
結婚相手は、不登校だったことやこれまでつらかったことを初めて話せた恋人だと言います。そして、「関連の話題が出たら、私自身の経験に触れてくれたり、笑いに変えてくれたりする、そんな彼だからいいの」と話していました。

また、私が「もし子どもが不登校になったら、どうする?」と聞いたら、彼女は「考えたこともなかったな。でも、落ち着いて対応すると思うよ。自分が経験しといてよかったなと思うはず」と語りました。

こんなにたくましくなるなんて、子どもの頃は想像もできませんでした。そして、この喜びは大人になったからこそ、わかちあえるものだとかみしめています。心友の幸せを見守れる今を生きていてよかったと思います。そして、これからも彼女の子どもに「おせっかいおばさん」と言われるくらい、彼女の心友でありつづけたいと思います。