学びリンクで働く!元不登校・通信制高校卒業生のつぶやき【最終回】
28:自分が動けるうちに次の選択をするのも一つの方法
こんにちは。
学びリンク編集部で働いている、元不登校・通信制高校卒業生の柳野です。
このコラムでは、そんな私が通信制高校の専門出版社である「学びリンク」で働きながら感じたことを紹介します。
2024年も残すところ、あと1ヶ月となりました。学びリンク主催の『通信制高校合同相談会』も、12月1日(日)の東京・新宿開催でラストとなります。年明け2025年も年間40回以上、全国の17都市で開催予定です。《今後の開催予定》
学びリンクの相談会には、学校選びをサポートする「通信制コンシェルジュ®相談コーナー」があります。
私にとって通信制コンシェルジュ®での相談は、今、進路で悩んでいる方々の生の声を知れる機会であり、編集部の一人として次なる取材のヒントを得る場でもあります。
また、元不登校・通信制高校卒業生の自分にとっては、初心にかえる機会でもあります。
通信制高校を検討する理由や状況がそれぞれある中で、自分の中で想像を巡らせるある相談があります。それは、「全日制高校に毎日通えているけれど、通信制高校に転校したい」という相談です。
私自身、学校に行けなくなる時には心身ともに動けなくなることが多く、不登校から通信制高校を選択したため、正直、その相談者たちの選択を慮ることしかできないのです。
・やりたいこと、好きなことを実現するため
・勉強や人間関係にいきづまりを感じていて、心機一転するため
・今の環境のままだと今後きつくなりそうだから、環境を変えたい
・自分の可能性を広げるため など
通信制高校へ転校する理由はそれぞれあって、コンシェルジュの相談ではその理由をよく知ることはできませんが、「自分が動けるうちに次の選択をする」ことはすごいと思うのです。
しかも、通信制高校へ転校したい自分の気持ちを親御さんに伝えてから一緒に相談にきていたり、親御さんを納得させるためにまずは自分一人で情報収集にきていたりするケースが見受けられるのです。
通信制高校への入学を決めた当時の私は、この相談者たちのように冷静に自分を見つめなおし、先を見越した選択はできていませんでした。しかし、通信制高校で過ごす中で、少しずつできるようになっていったように思います。
通信制高校入学で環境が変わり、毎日学校に通えるようになり、楽しく高校生活を送る日々でした。しかし、その日常がマンネリ化し、変化がほしくて、オーストラリア留学に挑戦。もともと3ヶ月の予定を、もっとオーストラリアで英語を学びたくて留学を延長しました。
また、大学受験においても、行きたい大学の推薦入試を受けるには条件が満たせず、一般選抜で目指すことを決意。合格するには学校のみの勉強では足りず、高校3年になってからは週5日から週1回通うコースに変更し、予備校で勉強漬けの毎日を送りました。
その後、週1回通う時間も惜しくなり、月1・2回のコースへ移りました。
このように、「変わらない日常で、学校に行く気が薄れてきた」「もう志望校合格なんて無理だ」など思考や行動が止まる前に、現在の自分とちょっと先の将来を考えて、次の選択をできるようになったのです。
次の選択をする余裕があるうちに、自分の気持ちに素直に方向転換できるのは、柔軟なしくみがある通信制高校だからこそです。そして、通信制高校で、自分で自由に高校生活を描けるのは、登校日数や学べる分野の選択肢がたくさんあるからです。そんな通信制高校を最大限に活用してほしいと思います。
今回で、『学びリンクで働く!元不登校・通信制高校卒業生のつぶやき』は最終回となります。
2023年1月から計28回のコラムで思いをつづらせていただきました。これまで本当にありがとうございました。